就労継続支援A型

A型事業所はおかしい?やめとけ?元利用者が語る光と闇

ヤンネコ

Google検索で「A型事業所 おかしい」って出てきたけど本当!?

不安になるよね‥。

一部問題のある施設もあるけど、多くの施設は健全だから心配しすぎる必要はないよ。

ガイドさん

筆者は就労継続支援A型事業所(A型作業所)に約7年間通っていました。

筆者自身はA型事業所のおかげで、対人恐怖がやわらいだり、スキルアップできたりしたので、本当に通って良かったと思っています。

しかし7年通う中で「それはおかしいんじゃない?」という状況も目にしたことがあります。

本文では元利用者目線で「A型事業所の実態」「おかしいと言われる理由」など解説します。

トラブル相談窓口は「スタッフがおかしい?」の章に載せてあります。

結論:A型事業所はおかしい?

結論から言いますが「A型事業所」自体はおかしくありません。おかしいと言われるのは一部の「悪質な施設や職員」「問題行動のある利用者」です。問題のある施設、職員、利用者と一緒の施設にさえならなければ、A型事業所はむしろおすすめできます。制度自体もおかしいという人がいますが、仕組みには理由があるので本文で解説します。

本当に施設によって違うので、迷っている方は、気になる施設を見学してみるのが一番です。

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スタッフがおかしい?

残念ながらA型事業所にも、問題のある職員が一部います。

なかには障害者への理解が足らず、パワハラまがいの厳しさを求める職員もいました。

問題のある職員あるある

・利用者に作業スピードを求めすぎる

・遅刻や早退、欠勤する利用者に厳しすぎる

しかし職員の態度が「おかしい」とまで言えるかはケースにもよります。

利用者側の態度に問題があるケースもありますし、障害者施設とはいえ労働契約を結んでいるので「仕事を任されている」という責任感は必要です。

筆者の体験談から言えば「厳しい職員もやさしい職員もいる」&「施設選びは超大事」です。

筆者の体験談

筆者は7年間で2つの作業所に通いましたが、施設によって管理者のスタンスは大きく違いました。一方は作業スピードや遅刻/早退/欠勤に厳しかったですが、もう一方は作業の遅い人や休みがちな人にかなり寛容的でした。厳しすぎは問題ですが、成長できる面もあるので「厳しい=おかしい」というわけではありません。利用者の性格ごとにも、施設の合う/合わないがあるので、利用前の見学は絶対行きましょう!

就労継続支援A型は、就労継続支援B型や就労移行支援と比べると、休みが少なかったり、なかなか休めない雰囲気があったりします(有給休暇はあり)。

雇用契約を結ぶ以上、障害者といえども働く義務が生じるので、おかしくはありません。

ただ「求人内容と異なる(※1)」「体調が悪いのに無理やり働かせようとする」などあった場合は、悪質な作業所の可能性があります。

まともな作業所なら、障害者を無理させてまで働かせようとはしません。

※1:作業所では利用者の適性ごとにできる作業が違ったり、(特に内職系の作業だと)時期によって作業内容がコロコロ変わったりすることはあります。多少は仕方ない部分がありますが、ひどいケースなら相談員やハローワークへ相談しましょう。

悪質な施設を選んでしまい「行きたくない」「しんどい」「きつい」など感じている人・「ブラックだから辞めたい」など思っている人は、作業所の変更も検討しましょう!

苦情/トラブル相談窓口

・相談支援専門員

・ハローワーク(労働問題のみ)

・市区町村役場の障害福祉課

・都道府県の運営適正化委員会(他で相談してもダメなら)

ガイドさん

職員は職員で、利用者やスタッフ間の人間関係で悩みがあったりするよ‥。クレーマーな利用者への対応とかね。

客観的に見て利用者に問題があるケースもあるから、悪い評判を鵜呑みにするのはよくないかもね‥。

ヤンネコ
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A型事業所は助成金目当て?

就労継続支援A型などの障害福祉サービスでは、運営費にあてるための給付金が、行政から施設へ支給される仕組みがあります(A型事業所はざっくり1人1日6,000円以上)。

そのため「A型事業所は助成金目当てだ!」と批判する声もたまにありますが、助成金目当てかは、その施設の管理者(または運営会社)の姿勢次第です。

金儲けが目的の作業所も0ではないかもしれませんが、実際には多くのA型事業所が「日ごろの支援活動」や「利用者/職員の確保」などに追われているのが実態です。

利用者の通所日数に応じて給付金額も変わるので、利用者を集めようとしたり、通所を促そうとしたりはあります。

ただそれも「給付金が足りないと施設運営できない」「利用者の訓練のため」などの理由もあったりするので、助成金目当ての悪質なものとは限りません。

ガイドさん

利用者を大切にしないスタッフは態度に出るから、口コミや評判をチェックして施設を選ぶといいよ。

怖いスタッフとかいたら嫌だもんね‥。

ヤンネコ

利用者を一番に考えてくれる作業所も多くあります。施設選びは慎重行いましょう。

利用者もおかしい?

A型事業所の利用者の中には、同じ利用者に対して不満やストレスを感じる人も一部いるようです。

こんな利用者がいることも‥

・作業をサボる/ダラダラする

・作業中に寝る/不要な会話をする

・他の利用者に嫌がらせをする

作業所によって雰囲気は様々なので、ゆるい雰囲気で他の利用者がダラダラ作業したり、寝ている人がいたりすると、おかしいと感じる人もいるでしょう。

就労継続支援A型は仕事をする場所なので、おしゃべりしながら作業したり、サボったりは基本的にNGです。

しかし、一般の職場基準でいえばおかしく見えることでも、障害者施設ならではの事情があったりもします。

  • ダラダラしているように見えたけど‥

    障害の症状で手先が不器用だったり、マヒのせいでゆっくりとしか体を動かせなかったりする人もいます。

  • 寝ている人にも理由が‥

    薬の副作用で眠気が強かったり、睡眠障害で夜十分に寝れず特別に休憩を取らせてもらっていたり、過眠症など障害でどうしても寝てしまったりする人もいます。

「その利用者だけイヤホンして音楽を聴いていたけど、障害の症状(幻聴)対策だった」なんてこともあります。

また、障害のせいでコミュニケーションがうまくいかなかったり、よくしゃべったり、怒りやすかったりする人もいます。

みんな障害者でお互い様なところもあるので、想像力を持って他の利用者と接するのがコツです。

筆者が通った作業所にはいませんでしたが、他の利用者を傷つけるなど、ひどいケースであれば、施設管理者やサービス管理責任者などに相談しましょう。

ヤンネコ

変な人がいないかも見学や体験で要確認だね‥。

A型事業所の人間関係

A型事業所では利用者同士のトラブルも0ではありません。いじめはありませんでしたが、嫌がらせや恋愛がらみのトラブルとか見てきました。ただそういうのも含めて、人として成長できる場でもあります。人間関係も作業所により様々で、職員と利用者の距離感が近い施設/あまり干渉しない施設、利用者同士の交流が盛んな施設/そうでもない施設などあります。

利用料はおかしい?なぜ必要?

「A型事業所は障害者施設だから利用料が必要なのはおかしい!」という声もありますが、これはおかしくありません。

なぜ利用料が必要かというと、利用者の仕事の売上だけでは、運営費を全然まかなえないためです。

施設運営には「職員の人件費」「家賃」「光熱費」‥などの経費も掛かっています。

むしろ本来の負担額の9割以上は国や自治体に負担してもらっているので、ありがたいくらいです。

9割以上が無料で利用

前年や前々年の収入が多い人は利用者負担が必要ですが「住民税非課税」「生活保護」に該当する人は無料で通えます。実際には9割以上の利用者が就労継続支援A型に無料で通っています。

給料だけで生活できないのはおかしい?

就労継続支援A型事業所の平均給料は月額81,645円(※1)ですが、実際には都道府県ごとの差が大きく、月額7万~10万円が相場です。

給料が高かったり長時間勤務できたりする一部の作業所を除き、一人暮らしだとA型事業所の給料だけでは生活できません。

※1:参考:厚生労働省「令和3年度工賃(賃金)の実績について」

ガイドさん

A型事業所の中には、6時間~8時間やフルタイムの勤務ができる作業所も一部あるよ。

実際には、家族と同居していたり、障害年金をもらったりしながら通っている人が大半です。

生活費はこれらで補っている

・家族の援助(同居等)

・障害年金

・生活保護

・貯蓄

就労継続支援A型に通っていても、障害年金は支給停止にならずにもらえます。

給料やその他の収入が最低生活費に満たない場合は、生活保護ももらえます。

非雇用型を除き雇用契約を結ぶので、失業保険(雇用保険)の手当は、基本的にもらえませんが、代わりに「再就職手当」をもらえる可能性はあります。

「失業手当のみ」より「A型事業所の給料+再就職手当」のほうが収入増えることも多いので、ぜひチェックしてみてください(詳細は以下)。

前置きが長くなりましたが、A型事業所の給料が少ないのはおかしくありません。

主に短時間勤務なのも、長時間働けない障害者が多いためですし、利用者の生産性を考えれば、むしろ「最低賃金がもらえてありがたい」とさえ自分は思っていました。

一般のアルバイトですら、まともに働けない人間だったので‥。

実は全国の半数以上のA型事業所が、仕事の売上で利用者の賃金分さえまかなえていません(※1)。

※1:生産活動の収支が赤字でも、給付金や助成金など別収入があるので、A型事業所は簡単にはつぶれません。データ参考:厚生労働省「就労継続支援A型における生産活動の状況」

利用者は一般就労できない人たちなので、生産性も正直良くありません。

残業が難しかったりもしますが「賃金>仕事の売上」の施設は、労働時間が長くなるほど赤字なので、仕方がないのです。

むしろ「管理者はよく切り盛りしているな‥」と個人的には思っています。

ダブルワークできないのはおかしい?

就労継続支援A型事業所では、アルバイトや一般就労との併用が原則できません(※1:例外あり)。

就労支援サービスは「一般就労が困難な障害者」を対象としており、一般就労できる障害者は「支援の必要なし」とみなされるためです。

※1:厚生労働省が禁止しているわけではなさそうですが、自治体レベルで禁止されていたりします。ただし、自治体と作業所の両方から許可が出た場合、特別にアルバイトとの併用や副業が認められることもあります(2024年1月時点)。

しかし、実際には「一般就労が困難」といえるほどの障害者でも「内職ならできるので生活費の足しにしたい」などの声はあるかと思います。

自治体や作業所から許可が出れば、ダブルワーク(仕事の掛け持ち)や副業が可能な場合もあるので、希望する人は施設に相談してみましょう。

面接で落ちるのはおかしい?

就労継続支援A型事業所では雇用契約を結ぶため、通常のアルバイトのような面接があります。

面接なので、たまに落ちる人もいます。

「障害者施設なのに不採用になるのはおかしい!」という人もいますが、おかしくはありません。

なぜなら採用側も「この人はまじめに出勤して仕事してくれるか?」「他の利用者や職員に迷惑かけないか?」など、利用者を見極める必要があるからです。

誰でも採用してしまうと「トラブルが発生する」「最悪、収入減による経営悪化で作業所が倒産する/つぶれる」などの問題につながってしまいます。

最後に‥

はじめにも述べた通り「A型事業所」自体はおすすめできます。

悪質な施設や職員、問題のある利用者は、全体の一部です。

多くの職員は利用者のために支援してくれますし、利用者の大半もまじめに働いている人たちです。

通う施設によって、心地よく通所できるか、しんどい通所になるかは大きく変わります。

筆者も複数の作業所を見学して選んだので、失敗しませんでした。

気になる作業所があったら、評判や口コミをしっかり調べてから見学しましょう!

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