就労移行支援

就労移行支援の訓練内容/プログラム28種!トレーニング一覧

ヤンネコ

就労移行支援の訓練って、具体的に何をするの?

どんなトレーニングするの?

プログラム28種とトレーニングの具体例を紹介するね。

ガイドさん

就労移行支援では「就職するため」「長く働き続けるため」に、様々な就労訓練プログラムが行われます。

カリキュラムは「社会スキル」「ビジネススキル」「専門スキル」「就活スキル」が身につくよう構成されています。

  • 就職までのサービスの流れ
  • プログラムの具体例
  • 訓練に関するQ&A

についてまとめました。

訓練の概要や具体例を知りたい方、ぜひ最後までご覧ください。

当サイトの情報は記事執筆時点で収集したものです。厚生労働省等の情報を参考にしていますが内容を保証するものではありません。詳しくは各自治体や事業所等へお尋ねください。

就職までのプログラム・支援の流れ

ガイドさん

利用開始から利用終了までの流れを解説するね。

入所直後にスタッフと相談のうえ「個別支援計画」を立て、一人一人に合った訓練プログラムが作成されます。

以下は、一般的な流れです。

サービスの流れ【例】
時期訓練・支援
1~10か月▼入所直後
・通所に慣れる
・生活リズムを整える

▼スキルアップ
・自己分析&課題発見
・PC訓練
・コミュニケーション訓練
・ビジネスマナー
・専門スキルの習得
・模擬就労
10か月~▼就活準備
・職場実習
・企業研究
・応募書類作成
・面接練習
1年~▼就職活動
・就職できるまで応募&面接等
就職後~▼職場定着支援
・電話/メール/訪問などでスタッフがサポート

はじめは「通所に慣れる」ことや「通所日数を増やす」ことを目標に通い、並行してPC訓練などのスキルアップをはかります。

「安定した通所」や「スキルアップ」ができてきたら、企業見学/実習・会社説明会などを通して応募先を決め、応募書類の作成など就活準備に入ります。

ガイドさん

「はじめから週4~5日通える人」は、訓練期間を短縮し、半年以内に就職できることもあるよ。

就労移行支援は、週1~2回や半日から通えるところもあるよ。

ペースは人それぞれなんだね。

ヤンネコ

就労移行支援には2年の利用期限もあるので注意してください。

詳しくは以下をご覧ください。

↓最短にはこだわらないほうがいい?
就労移行支援の平均・最短利用期間は?

↓条件は?一生に一度しか利用できない?
就労移行支援の延長・再利用・期間リセット

↓一日の流れ・週間スケジュールも↓
就労移行支援
5社のカリキュラム比較!

就労移行支援の訓練内容/トレーニング

就労移行支援のトレーニングは、主に以下4つのスキルを身につけられるよう構成されています。

  • 社会スキル
  • ビジネススキル
  • 専門スキル
  • 就活スキル

それぞれを身につけるための具体的なプログラム内容を解説します。

ガイドさん

就労移行支援事業所には、幅広いスキルを身につけられる「一般型」と、専門スキルの習得に特化した「専門スキル特化型」があるよ。

ほとんどが「一般型」だけど、IT特化型の施設をはじめ「専門スキル特化型」も最近増えてきているよ。

「一般型」「専門スキル型」の分け方は制度上の分類ではなく、便宜上の一般的な分類です。

社会スキルを身につけるプログラム

以下のトレーニングで「就職するため」「就労を続けるため」の土台となるスキルを身につけます。

プログラム例訓練内容
SST社会生活技能訓練(ソーシャルスキルトレーニング)。社会生活をするためのコミュニケーションスキルや自己管理能力を身につける。
【例】あいさつ、身だしなみ、ストレス対処、アンガーマネジメント(感情コントロール)、生活リズムを整える、薬の管理、金銭管理、通勤訓練
JST職場対人技能訓練。職場で想定されるコミュニケーション能力を高める。
【例】残業の断り方、人のそばを通る時、会話を遮り用件を伝えたい時、遅刻した時、質問したい時、謝罪したい時、休憩時の会話
グループワーク数人のグループに分かれて、テーマに沿って時間内に作業や話合いを行う。成果物を作ったり結論をまとめたりする。
【テーマ例】カレンダー作成、社会人に求められる能力、ボールペンを3万円で売るには、短所を長所に変えるには、自己紹介
自己理解自身の障害特性や体調変化、強み/弱み、思考の癖などを把握し就活に役立てる。必要な障害配慮を伝えられる自分になる。
運動プログラム体を動かし、通勤/通所に必要な体力をつける。身体をメンテナンスできる自分になる。
【例】ウォーキング、ストレッチ、ヨガ、ダンス、踏み台昇降
レクリエーションレクリエーションを通して気分転換をはかったり、コミュニケーションを楽しく学んだりする。
【例】タイピング大会、クイズ大会、卓球、ボードゲーム、カードゲーム、雑貨づくり、クリスマス会

※上記は一般例です。プログラムは就労移行支援事業所によって異なります。

プログラムをこなすことで、就労に必要な「コミュニケーション能力」「生活管理能力」などが養われていきます。

ヤンネコ

毎日決まった時間に通所することも、通勤訓練になるね。

そうだね。引きこもりがちの状態から、いきなり働いたりするのは大変だからね。

「安定して職場に来れるか?」は、採用担当者から特に見られるポイントでもあるよ。

ガイドさん

ビジネススキルを身につけるプログラム

トレーニングを通して、仕事で役立つ基本的なビジネススキルを養います。

パソコンスキルやビジネスマナー、タスク管理といった「実際の職場で役立つスキル」を学べます。

プログラム例訓練内容
PCスキルパソコンの基本操作、タイピング、Word・Excel・PowerPointなど、ビジネスに必要な基礎スキルを学ぶ
敬語の使い方ビジネスでの正しい敬語表現を身につける
報連相上司や同僚へ「報告」「連絡」「相談」する際の上手な伝え方を学ぶ
ビジネスメール「あいさつ文/結びの文」などのよく使われる表現やNGマナーなど、メールのビジネスマナーを学ぶ
電話応対「3コール以内に出る」「もしもしは使わない」などのコツや「聞き取れなかった時」の対処法などを学ぶ
来客対応「お茶出し」「ご案内」「取次」など、職場に人がやってきたときの対応方法を学ぶ
スケジュール/タスク管理業務効率化やミス防止に必要な「スケジュール/タスク管理能力」を座学や実践訓練を通して身につける
模擬就労スタッフを「上司」、他の利用者を「同僚」に見立ててチームで業務に取り組むなど、実際の職場に近い環境でスキルアップできる

※上記は一般例です。プログラムは就労移行支援事業所によって異なります。

この他にもビジネス文書の作成や、領収書、納品書、請求書の扱い方などを学べる事業所もあります。

模擬就労では「広報部」「企画部」など、実際の企業のように部署単位で訓練しているところもあります。

ヤンネコ

特にパソコン初心者や働いたことない人にとって、役立ちそうだね。

ブランクがある人も、ビジネススキルを見直すきっかけになるよ。

ガイドさん

専門スキルを身につけるプログラム

就職活動をより有利に進めるため、業務ごとの専門トレーニングを行います。

自分のできることが増えると自己肯定感が上がり、自信にもなります。

プログラム例訓練内容
軽作業データ入力、テープ起こし、検品、お菓子の袋詰め、郵便物仕分けなど
ITHP作成/Web制作(HTML/CSS、WordPress、Javascript、PHP)、プログラミング(C言語、Java、Python、SQL、Access)、動画編集、CAD、Webライティングなど
デザインデザイン基礎、Photoshop、Illustrator、名刺作成、チラシ作成、POP作成、イラスト作成など
清掃ビル清掃、ホテル清掃、施設清掃、クリーニングなど
接客レストランや販売店での接客など
調理弁当作り、パン作り、お菓子作りなど
農作業畑作業、稲刈り、野菜の栽培や収穫、花の栽培など
その他マーケティング、会計、ライティング、介護、ビジネス英会話、中国語入門など

※上記は一般例です。プログラムは就労移行支援事業所によって異なります。

一般的には、障害者雇用は一般雇用に比べて求人数が少なく、給料などの条件もあまりよくありません。

しかし、専門スキルを身につけることで、就職先の幅も広がり、給料アップも見込めます。

ヤンネコ

障害者の就職は厳しいからこそ、就労移行支援の利用がおすすめなんだね。

就労移行支援事業所によって身につけられるスキルは違うよ。

「どんな訓練ができるか?」「専門スキルを持ったスタッフはいるか?」などは見学時によく確認しておこう。

ガイドさん

就活スキルを身につけるプログラム

「履歴書作成」「面接練習」など、就職活動に向けての準備です。

長く働き続けるためには「自分に合った就職先」を見つけることも大切です。

プログラム例訓練内容
企業研究業界や職種、企業について調べ、自分に向いている仕事や就職先を探す
職場実習3日~数か月ほど、企業等で実際の業務を体験し「働く」ことを学ぶ
履歴書作成「志望動機」や「自己PR」など、採用担当者に好印象を持ってもらうための書き方を学ぶ
障害説明書作成「自分にはどんな障害特性があって、どんな配慮が必要か?」を職場へ伝えるための書類を作成
職務経歴書作成業務経験やスキル・実績を採用担当者に上手にアピールするための書き方を学ぶ
面接対策座学でコツを学び、模擬面接で上手な受け答えができるよう何度も練習できる

※上記は一般例です。プログラムは就労移行支援事業所によって異なります。

ガイドさん

職場実習に参加して、そのまま就職する人もいるよ。

企業見学や求人探しの支援、合同面接会/ハローワークへの職員同行などもあるよ。

応募書類の添削や面接練習は、スタッフが何度も付き合ってくれます。

「何度も練習できたので本番ではうまくしゃべれた」という声も多くあります。

A君

「上手な履歴書の書き方」がわからない‥

面接で緊張して、うまくしゃべれない‥

Bさん

などの悩みがある人に、就労移行支援事業所は特におすすめです。

企業が許可を出せば、スタッフが実際の面接に同行してくれるところもあります。

就職サポートの手厚さは施設によって異なります。

資格取得サポートも

施設によっては、手厚い資格取得サポートがあります。

資格取得支援の例

・試験免除プログラムがある

・テキスト代、受験料が無料

・資格を持った講師のサポート

・専用の対策講座

・施設内受験ができる

試験免除プログラムとは、決められた学習コースをこなすことで受験なしで資格を取得できるプログラムです。

民間資格から、レベルの高い国家資格まで目指せます。

簿記やMOSが特に人気です。

MOSとは、Word、Excel、PowerPointなどの利用スキルを証明するマイクロソフト認定の国際資格です。

「どんな資格があるか?」「資格取得支援のある施設の紹介」などについては、以下をご覧ください。

↓資格取得支援のある施設9選も↓
就労移行支援
どんな資格を目指せる?

訓練内容/プログラムの人気ランキング

非常に豊富なトレーニングができる「 ココルポート 」を例に人気の講座ランキングを紹介します。

ガイドさん

ココルポートでは、500種類以上のプログラムが用意されているよ。

今回は50種類以上ある動画講座(eラーニング)のなかから、人気ランキングを紹介するね。

人気講座ランキング
順位講座内容学習時間
1位タイピング練習
2位Excel 基礎12時間
3位MOS Excel試験対策24時間
4位Word 基礎9時間
5位Excel 応用15時間
6位MOS Word試験対策16時間
7位Word 応用8時間
8位PowerPoint8時間
9位簿記3級15時間
10位面接突破講座2時間
11位コンピューター概論15時間
12位ビジネスマナー3時間
13位MOS PowerPoint試験対策7時間
14位パソコン基礎15時間
15位就職活動対策講座2時間
16位ビジネス英会話2時間
17位女性のためのおしごとマナー講座1時間
18位個人情報保護対策1時間
19位Photoshop基礎12時間
20位C言語60時間

※参考:ココルポート公式サイト「よく受講されている講座(1位~20位)」

「タイピング」「Word、Excel、PowerPoint」「簿記」などが特に人気です。

タイピングは継続してトレーニングすれば、1~3か月ほどでキーボードを見ないで打つ「タッチタイピング」ができるようになります。

習得スピードには個人差があります。

ヤンネコ

タイピングスキルもExcelなどの使い方も、デスクワークでは必須だよね。

当サイトおすすめNo.1のココルポートに関しては、以下で詳しく解説しています。

↓ココルポートをさらに詳しく
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訓練内容/プログラムQ&A

就労移行支援の訓練に関する質問をQ&A方式で解説します。

Q. 1日の訓練時間はどのくらい?

A. 施設によっても異なりますが、1日4~6時間ほどが一般的です。

1コマ45分~90分ほどのプログラムを複数回、午前と午後に行うのが一般的です。

施設によってもルールが異なることがあります。

ガイドさん

休憩は「午前と午後に10分ずつ」「昼休憩1時間」くらいが一般的だよ。

体調悪い時は無理せず、スタッフに声掛けよう。

Q. 訓練/プログラムは強制参加?

A. 施設によって異なります。

「プログラムは参加したいものだけでいい」とする施設も多くあります。

A君

社会人経験があるからビジネスマナー講座は必要ない。

レクリエーションとか子供っぽいから参加したくない。

Bさん

といった場合は、スタッフに相談してみましょう。

資格取得のために自習の時間を取れたり、就活準備時期には個別で履歴書作成の時間にあてたりもできます(※1)。

気になる人は見学時に「トレーニングは強制参加か?」スタッフに聞いてみましょう。

Q. 対人恐怖がある!個別訓練は可能?

A. 個別訓練が可能な施設もあります。

「慣れるまでは個人訓練を行い、慣れてきたら複数人で行う訓練に参加する」といった流れを取る施設は多くあります。

複数人で行う訓練でも、スタッフがやさしくフォローしてくれるので、コミュ障の人でも参加しやすい雰囲気があります。

ヤンネコ

動画学習とかのeラーニングだと、一人でできるから気楽だよね。

コミュニケーション能力も上げたいなら、複数人で行うプログラムにも参加していこうね。

ガイドさん

施設によって可能な配慮は違うので、心配な人はスタッフに相談してみましょう。

Q. トレーニングに作業ノルマはある?

A. 訓練によります。

例えば、実際の職場を想定している「模擬就労」では、スケジュール管理も学ぶために納期が設定されていることもあります。

作業ノルマが達成できなかったり、期限が守れなかったりしても、スタッフが柔軟に対応してくれるので心配しすぎる必要はありません。

ヤンネコ

練習の場だから、失敗してもいいんだね。

うまくいかなかったら「効率化をはかるには?」「スケジュール管理に無理はなかったか?」など考えて次に生かせばいいよ。

ガイドさん

Q. スタッフは厳しい?

A. 人にもよりますが、やさしいスタッフは多くいます。

基本的に、就労移行支援事業所で働くスタッフには「障害への理解」があります。

障害の症状ゆえに、一般社会では怒られてしまうようなことでも、きちんと向き合って接してくれます。

ヤンネコ

「声が小さい!」とか「遅い!」とか、怒鳴られたら嫌だもんね‥。

就労移行支援事業所なら、一般社会よりハードルの低い環境で「就職に必要な力」を身につけられるよ。

ガイドさん

ただし、スタッフの質は施設により大きく左右されます。

なかには利用者に厳しい態度をとるスタッフもいるので、注意してください。

自分に合う施設かどうか、見学や体験利用を通して見極めましょう。

Q. テキスト代は自己負担?

A. 多くの施設では無料ですが、一部有料になっている施設もあります。

【atGPジョブトレIT・Web】 (動画講座28万円相当+Adobeソフト4万円相当が無料)のように、教材が全て無料の施設は多くあります。

ただ、すべての就労移行支援事業所で無料なわけではないので、HPなどでしっかり確認してください。

最後に‥

気になる施設があれば「訓練はどんな様子か?」見学や体験利用を通して確かめましょう。

  • どんな訓練があるか?
  • 訓練は強制参加か?
  • トレーニングのレベルはどの程度か?
  • 専門スキルを持ったスタッフはいるか?
  • スタッフは厳しいか?

などは、施設によって大きく異なります。

いろんな施設を見学して、自分が納得できる施設を選びましょう。

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