就労移行支援

就労移行支援は就職率70~80%!? 一般就労移行率54.7%とは? 就職率高い施設の特徴5つも

ヤンネコ

就労移行支援の「就職率」ってどのくらい?

「一般就労移行率」という言葉もあるけど、意味は同じ?

就労移行支援事業所の一般就労移行率は平均54.7%だよ。

就活した人に限れば、就職率は70~80%ほどだと予想されるよ(※1)。

ちなみに「ハローワークから就職した障害者全体の就職率」は46.2%だよ(※2)。

ガイドさん

一般就労とは企業等に就職して労働契約を結んで働く一般的な就労形態のことです。反対に就労支援サービスで障害者が働くことを福祉的就労と呼びます。

※1:利用者の7~8割が就活した想定の計算予想値。※2:計算方法が違うため厳密な比較にはなりません。

就労移行支援事業所から一般就労する人は、年に13,000人以上います。

A君

就労移行支援に通って、本当に就職しやすくなるの?

という方向けの記事です。

  • 他就労支援サービスとの比較
  • 施設ごとの事業所格差
  • 就職率の高い施設の特徴

なども解説します。

4つとも見学して比べよう![PR]
就労移行おすすめ3選+α!
リタリコワークス 全国No.1の就職実績(※1) コミュ障OK!在宅利用可!最大手で非常に評判がいい!1か月の就職例も
ココルポート 昼食無料交通費支給
ミラトレ 就職率95%定着率97%
※1:2024年現在までの累計就職者数
↓平均4ヶ月で就職内定!初任給38万円も
キズキビジネスカレッジ もチェック!
※「 キズキビジネスカレッジ 」も要チェック!
(平均4か月で就職内定!初任給38万円も)

当サイトの情報は記事執筆時点で収集したものです。厚生労働省等の情報を参考にしていますが内容を保証するものではありません。詳しくは各自治体や事業所等へお尋ねください。

就労移行支援からの一般就労移行率は54.7%

ガイドさん

就労移行支援の就職実績について解説するね。

令和元年時点で、就労移行支援からの一般就労移行率(就職率)は54.7%となっています。

一般就労移行率とは、サービス利用終了した人(途中でやめた人含む)のうち一般就労(就職)した人の割合です。

一般就労移行率の計算方法

一般就労移行率 = 就職者 ÷ サービス利用終了者 × 100

一般就労移行率と就職者数の推移

就労移行支援事業所の一般就労移行率と就職者数の推移グラフ
一般就労移行率就職者数
2019年54.7%13,288人
2018年52.9%12,244人
2017年48.3%8,906人
2016年46.3%8,095人
2015年44.9%6,966人

就労移行支援から一般就労する人は年々増加しており、令和元年には13,288人の方が就職しています(※1)。

※1:令和元年10月1日時点より前年1年間の就職実績(参照:社会福祉施設等調査)

一般就労移行率も、ゆるやかに上昇し続けています。

ガイドさん

年々、支援のレベルが上がっているよ。

ちなみにハローワークから就職した障害者全体の就職率は46.2%です(※2)。

※2:計算方法が異なるため厳密な比較はできません。

就職率と一般就労移行率の違い

一般就労移行率は主に障害福祉施設から一般就労した人の割合を指して使われます。一方、就職率は大学、ハローワーク等でも用いられる一般用語です。一般就労移行率も就職率と呼ばれることがあります。

王冠アイコン
おすすめNo.1 リタリコワークス
就労移行支援事業所リタリコワークスの紹介画像
※2024年現在までの累計就職者数

就労支援サービスの中では最も就職率が高い

障害福祉サービスには、就労移行支援のほかに「就労継続支援A型・B型」があります。

3つの就労支援サービスの中では、就労移行支援の一般就労移行率(就職率)は圧倒的です。

→就労移行支援と就労継続支援の違い

就労支援サービスの就職率比較

就労移行支援事業所と就労継続支援A型事業所と就労継続支援B型事業所の就職率(一般就労移行率)比較グラフ

※サービス利用終了者に対しての就職者割合です。

※参照:厚生労働省(一般就労への移行者数・移行率の推移)

就労移行支援54.7%
就労継続支援A型25.1%
就労継続支援B型13.2%

就労移行支援は就労継続支援A型の2倍以上、就労継続支援B型の4倍以上の就職率です。

さらに、利用期間の差が影響しないよう「1年間にどのくらいの人が就職したか?」の割合を利用者比で計算しなおすと、就労移行支援はA型の約7倍B型の約25倍となります。

利用者に対しての年間就職者割合

就労移行支援事業所と就労継続支援A型事業所と就労継続支援B型事業所の利用者に対する年間就職者割合比較グラフ

※就労移行支援は就労継続支援に比べて利用者の平均利用期間が短いので、年間あたりに換算すると上記のように差が出る。

※就職者数は令和元年10月1日から前年1年間、利用者数は令和元年9月時点の数値。

※参照:厚生労働省(社会福祉施設等調査)

ヤンネコ

同じ利用者数、同じ期間で比べたら、こんなに差がつくんだね‥。

就労移行支援の場合、1年経つごとに利用者の3人に1人は就職していることになります。

就労移行支援は「年間就職者数/利用者数」が約0.33となるためです(令和元年の数値をもとに計算)。

ヤンネコ

計算上は、3年通い続ければ就職率100%だね。

実際には、途中であきらめちゃう人も多いよ。

就労移行支援には原則2年の利用期限もあるし‥。

ガイドさん

↓延長申請により3年目、4年目の利用が可能なケースもあります。

↓延長できる人や再利用の条件も↓
就労移行支援の
延長申請の方法や再利用
↓最短にこだわらないほうがいい理由も↓
就労移行支援の
平均・最短利用期間

就職率は事業所格差が大きい

就労移行支援の一般就労移行率(就職率)は平均こそ54.7%ですが「施設ごとに格差が大きい」という実態があります。

実際には就職率40%以下の施設もあれば、就職率80%以上の施設も少なくありません。

例えば、東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、大阪、愛知、岐阜にお住いの方におすすめのミラトレは、驚異の就職率95.6%です。

ミラトレの悪い評判・良い評判!口コミや就職先・利用料金も

ミラトレ公式サイト
ガイドさん

就労移行支援全体の就職率を見るより、各事業所の就職率をチェックしたほうがいいよ。

就職率の高い事業所を選べば安心だね。

ヤンネコ
↓7つのチェックポイントも↓
失敗しない!
就労移行支援事業所の選び方

就活した人に限れば就職率70~80%!?

C君

就職率54.7%って意外と低くない?

と思った方もいるかもしれません。

しかし「就活した人」に限定すれば、就労移行支援の就職率(一般就労移行率)は70~80%ほどになると予想されます(※1)。

54.7%の分母である「サービス利用を終えた人」には「就活しなかった人」も含まれるからです。

※1:利用者のうち就活しなかった人が2~3割いる想定で計算しています。

利用者中の就活者割合イメージ図

就職率70~80%なら「就労移行支援に通ってあきらめず就活した人のうち、約7~8割は就職できている」ことになります。

ヤンネコ

がんばって通い続けることも大事だね。

就活した人の割合は不明なので、あくまでも予想値だけどね。

「一人で就職できない障害者」の就職って、そもそもハードル高いから、就労移行支援の就職実績が悪いというわけでもないよ。

ガイドさん

就労移行支援の最大のメリットは職場定着率

実は就労移行支援の最大のメリットは、就職率ではありません。

「就職後に仕事が長続きすること」が最大のメリットです。

就職1年後の障害者全体の職場定着率が58.4%なのに対して、就労移行支援事業所の卒業生の職場定着率は82.3%です。

就職1年後の定着率

就労移行支援事業所と障害者全体の定着者数の比較グラフ

※参考:障害者職業総合センター(調査研究報告書)

ガイドさん

就労移行支援事業所は「働いたことない人」だけでなく「転職や退職を繰り返して、仕事を安定して長続きさせたい人」にも人気だよ。

↓以下の記事もご覧ください。

↓大手/中堅5社の定着率比較も!↓
就労移行支援の
定着率や定着支援
↓定着支援の内容や期間も↓
就労移行支援と
就労定着支援の違い

就職率(一般就労移行率)の高い事業所の特徴5つ

「就職率/一般就労移行率が高い就労移行支援事業所の特徴」を5つにまとめました。

調査結果にもとづいた特徴を紹介します。

就職率を公開していない事業所も多いので、よかったら施設選びの参考にしてください。

1.「パソコン作業」「障害理解」などのプログラムがある

就労移行支援事業所のプログラムの中で、どのプログラムが就職率と関係があり、効果があったのか紹介します。

プログラムの就職への効果
就職への効果訓練やプログラム
高いパソコン作業、事務作業、コミュニケーション訓練、障害理解、ストレス対処、ビジネスマナー、求職活動スキル、職場見学など
低いレクリエーション、体操・スポーツ、調理体験、製造作業、農作業など

多くのプログラムでは、就職率との関係性が見られました。

「パソコン作業」や「事務作業」など、直接仕事に関係する訓練はもちろん・・

「コミュニケーション訓練」や「障害理解」など、就労に間接的に影響する訓練も効果を上げています。

一方、娯楽的な側面も強いレクリエーションやスポーツなどは、就職率との関係性は見られませんでした。

2.作業療法士がいる

作業療法士がいる就労移行支援事業所は、就職者数や職場定着率が良いことがわかっています。

作業療法士とは「病気やケガ、心の病などで、その人らしい生活を送れなくなった方を援助する専門家」です。メンタルケアなども行います。

就職者数と定着者数の比
作業療法士がいる場合
就職者数平均2.2倍
定着者数平均2.1倍

※定着者数は平成26年度~平成28年度の就職者のうち、平成29年7月1日時点で、同一企業で就労継続している人の数。

※こちらの調査結果は、正確には就職者数のデータなので、就職率とは少し違うのですが、参考になるので取り上げました。

※参照:厚生労働省(就労移行支援に係る報酬・基準について)

ただし、作業療法士は「就労移行支援事業所全体の3~4%の事業所にしかいない」という調査結果もあります。

Bさん

作業療法士が、いたらラッキー

くらいに思うのが良いかもしれません。

3.施設外支援に参加する利用者が多い

施設外支援とは、事業所外で行われる支援(企業実習/職場実習など)のことです。

施設外支援に参加する利用者や、協力する企業等の数が多い事業所ほど、就職率(一般就労移行率)は、高い傾向にあります。

より多くの企業等に協力してもらい、事業所外でも多様な経験を積み重ねることによって、就職活動で評価されやすくなると考えられます。

ガイドさん

就労移行支援事業所を選ぶ際は、企業実習など、どのくらい活発に行われているかも聞いてみよう。チャンスがあったら、積極的に施設外支援へ参加してみよう。

4.職場開拓や企業とのマッチングに積極的

  • 利用者の就職先の開拓
  • 職場実習やトライアル雇用の実施

障害者トライアル雇用とは、企業が本採用前にお試しで障害者を雇う制度のことです。そのまま採用されることもあります。

上記を積極的に企業に働きかけている就労移行支援事業所ほど、就職率(一般就労移行率)が高い傾向にあります。

当たり前といえば当たり前ですが、積極的に就職を後押ししている事業所ほど就職者が多いというわけです。

就職先の開拓に積極的な事業所は

  • 地域の企業
  • 過去の利用者の就職先
  • 一般求人しか出していない企業

などへ働きかけて、職場開拓を行います。

ハローワークとの連携も積極的に行っています。

ガイドさん

事業所選びの際は「どのくらい利用者の就職に積極的なのか?」「就職活動でどんな後押しをしてくれるのか?」などもチェックしてみよう。

5.就職先企業への支援も積極的

障害者雇用は企業側にとっても、準備や情報が必要なものです。

以下のように働きかけて、企業側も支援する就労移行支援事業所は、就職率が高い傾向にあります。

  • 障害者雇用に関する社内理解のための情報提供
  • 障害者が行える仕事内容の選定や開発
  • 障害者用の教育訓練体制をつくる

上記は就職後の「働きやすさ」や「仕事の長続きのしさすさ」にもつながります。

企業が障害者へ理解を深め、自身に合った仕事や教育システムを用意してくれていたら、とてもありがたいですよね。

ガイドさん

就職先の職場へ、自身の障害情報など提供してくれたり、企業と連携して就職サポートしてくれるのかも、できたらチェックしてみよう。

まとめ

↓一般就労移行率と就職率について

  • 就労移行支援事業所の一般就労移行率は54.7%
  • 就活した人に限れば就職率は70~80%ほど(※1)
  • 全体より施設ごとの就職率を要チェック!

※1:利用者の7~8割が就活した想定の計算予想値

↓就職率の高い就労移行支援事業所の特徴

  • PC作業、障害理解などのプログラムがある
  • 作業療法士がいる
  • 施設外支援に参加する利用者や協力企業が多い
  • 就職先の開拓や企業マッチングに積極的
  • 就職先企業への支援も積極的

全体的な傾向です。上記に当てはまらない場合でも就職率(一般就労移行率)の高い事業所はあります。

当記事がお役に立てば幸いです。

-就労移行支援