就労継続支援A型

就労継続支援A型のデメリット4つ!こんな人はやめとけ!?

ヤンネコ

A型事業所のデメリットって何?

メリットと合わせて解説するね。

ガイドさん

就労継続支援A型事業所(A型作業所)の主なデメリットは「就職支援が手厚くない点」や「週3~5日安定して働く必要がある点」です。

「手厚い就職支援をしてほしい人」は就労移行支援、「安定した通所が難しい人」は就労継続支援B型のほうがおすすめです。

A型事業所の給料(約6万~10万円/月)だけで生活できない人は、どう暮らしているのかについても書きます。

ガイドさん

デメリットのほか「メリット」や「A型事業所に向いていない人/向いている人」なども解説するね!

ちなみに筆者自身は、障害者としてA型事業所を7年利用しましたが「本当に通って良かった」と思っています。

実体験をもとに書いていくので、最後までお読みいただけたら幸いです。

デメリットとメリットを両方把握して「どんな就労支援が自分に向いているか?」を確認しましょう!

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就労継続支援A型のデメリット4個

就労継続支援A型事業所(A型作業所)のデメリットは以下4つです。

  • 就職支援は手厚くない
  • 週3~5日安定して出勤する必要がある
  • 残業で稼げるわけではない
  • 失業手当がもらえなくなる

就職支援は手厚くない

就労継続支援A型/B型は、就労移行支援に比べて就職支援が乏しいのが1つのデメリットです。

就労継続支援は「就労の機会を障害者に与えること」や「知識や能力の向上」を目的としたサービスだからです。

支援の目的
就労継続支援A型雇用契約ありの就労機会を提供し、利用者の知識や能力の向上をはかる
就労継続支援B型雇用契約なしの就労機会を提供し、利用者の知識や能力の向上をはかる
就労移行支援就職や就職後の職場定着に必要な支援を行い、安定した一般就労へ導く

筆者の通っていた作業所からも、何人か一般就労(就職)しましたが、特別手厚いサポートがあるわけではなさそうでした。

就職を目指している人は「就労移行支援事業所」を検討しましょう!

A型事業所でも「履歴書添削」や「面接練習」「面接同行」などを行う施設が、少数ですがあります。

ちなみにA型事業所から一般就労へ行く人の割合は約25%(4人に1人)です(※1)。

利用期間に期限はなく、65歳(または定年)になるまで働き続けることもできます。

※1:参考:厚生労働省「障害者の就労支援について(令和元年データ)」

週3~5日安定して出勤する必要がある

ガイドさん

他の就労支援サービスと比べて、休みが少ないのは少しデメリットかも‥。

就労継続支援A型は唯一、雇用契約を結んで働ける障害福祉サービスです。

そのため労働者として仕事をする責任があり、就労移行支援や就労継続支援B型ほど気軽には休めません。安定した通所が求められます(有給休暇はあり)。

体調が悪い場合は仕方ありませんが、無断欠勤はさすがに怒られるので、休む場合も連絡を入れましょう。

1日の労働時間は4~6時間ほどです(※1)。

※1:1日7~8時間、フルタイム勤務が可能な作業所も一部あり。

サービス通所は週何日?
就労継続支援A型週3~5日
※週5日が多い
就労継続支援B型週1~5日
就労移行支援週1~5日(※1)

※1:最終的には就職で必要な出勤日数以上の頻度で通う必要がある。

A型事業所の多くは週5日が基本ですが、週3日から通えたり、休みがちな人に寛容的な作業所もあったりします。

安定した通所に自信のない方は、B型事業所も検討しましょう。

作業所によっても方針の違いがあるので、気になる複数の施設を見学して、通う頻度や勤務時間を相談してみるのもありです。

実際に筆者はA型事業所で、一人だけ時間を短くしてもらったり、時間帯をずらしてもらっていた時期がありました。

作業所によって厳しさは違う

通う作業所によって、欠勤や遅刻/早退に対する厳しさは大きく違います。筆者は2つの作業所に通いましたが、一方は厳しめで、もう一方は欠勤や遅刻/早退にも寛容的でした。ただし、前者の作業所でも上記の通り、相談すれば労働時間の融通が利いたのでかなり助かりました。ダメ元でも相談してみるのがいいかもしれません。見学や体験利用を通して自分に合った作業所を選びましょう。

残業で稼げるわけではない

就労継続支援A型では、残業はあまり行われません。

利用者の生産性は正直あまりよくなく、残業することで赤字が拡大する作業所も少なくないからです。

そのため一般企業と同じ感覚で「残業代で稼げるかも」とは、あまり思わないほうがよいでしょう。

ただし、納品前で忙しい時期や、利用者の生産性が高かったり、作業所に余裕があったりする場合は残業ができることもあります。

給料だけで生活できない人は?

就労継続支援A型の給料(約6万~10万円/月)だけで生活できない人は「障害年金」「生活保護」「家族からの援助」「貯蓄」などと合わせて暮らしています。副業やアルバイトの併用は原則できません。自身の総収入が最低生活費(一人暮らしで約10万~13万円/月)に満たない場合は、A型事業所に通っていても生活保護を受給できます。住み込みのA型事業所は筆者が知る限りありません。

失業手当がもらえなくなる

就労継続支援A型では、基本的に雇用契約を結ぶので「失業状態ではない」とみなされます(非雇用型を除く)。

そのため、A型事業所に通い始めると失業保険(雇用保険)の手当は打ち切られます。

しかし、失業手当を受給中の人がA型事業所に就職すると、代わりに「再就職手当」をもらえる可能性があります。

「失業手当のみ」より「A型事業所の給料+再就職手当」のほうが収入増えることも多いので、ぜひチェックしてみてください。

詳しくは以下をご覧ください。

逆に、A型事業所に通っている間は雇用保険に入ることになるので、作業所を辞めた後は失業手当の給付対象者となり得ます。

ガイドさん

障害年金は支給停止にならず、もらいながらA型事業所に通えるよ。

ちなみに就労移行支援や就労継続支援B型は、失業手当をもらいながら通所可能です。

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就労継続支援A型のメリット13個

就労継続支援A型事業所(A型作業所)のメリットも紹介します。

以下には書きませんでしたが、駅から送迎があったり、自治体や作業所から交通費が支給されたりすることもあります。

  • 1.アルバイト並みの給料がもらえる

    最低賃金が保証されるので、月額6万~10万円の給料がもらえます。普通に働けない人にとってこれだけ稼げるのは大きな魅力です。A型事業所の一番のメリットといってもいいでしょう。A型事業所ほど収入が得られる障害福祉サービスは他にありません。

  • 2.障害や病気の配慮を受けながら働ける

    障害者や難病患者であることが前提のサービスなので、一般企業等と比べるとはるかに働きやすくなっています。「ストレスに弱い/疲れやすい」「対人緊張がある」「細かい作業が苦手」などの症状に対して配慮を得やすい環境があります。在宅勤務できるA型事業所も一部あり。

  • 3.一般就労より低いハードルで働ける

    簡単な作業が多いので、一般企業等と比べてストレスやプレッシャーが少ないです。A型事業所の仕事内容は「検品」「シール貼り」「データ入力」などの軽作業が多いですが、IT系や飲食店での接客、農業、清掃、eスポーツなど幅広い業務が用意されています。(※1)

  • 4.コミュニケーション能力が上がる

    筆者自身が感じた大きなメリットです。利用前はひどい対人緊張がありましたが、他の利用者やスタッフと交流することで、徐々に自己肯定感が育まれました。基本的に障害に理解のある環境なので「コミュニケーションが苦手な自分」も受け入れてくれたのはありがたかったです。

  • 5.スキルアップにつながる

    日々の仕事をこなす中でスキルアップできます。自宅学習と並行させるともっとスキルアップできます。筆者はIT特化型のA型事業所にも通っていたので、実務で多くのことを学べました。その経験は現在の独立後でも大きく役立っています。企業案件を担当したり、リーダーとして他の利用者に指示を出したりもしていました。

  • 6.友達ができる

    通所する中で友達ができることもあります。作業所によっては利用者同士の連絡先交換も可能で、休日に一緒に遊ぶ人たちもいます。時にトラブルも起こりますが、社会人経験の乏しい自分にとっては人間関係が学べる貴重な場でもありました。

  • 7.社会復帰のきっかけになる

    一般企業などで働けない障害者にとって、ちょうどいい環境です。甘すぎず厳しすぎず、障害の配慮を受けながら仕事の経験が積めます。「いきなり一般企業で働くのは自信がない」という人や「引きこもっていたけど社会参加したい」という人にかなりおすすめできます。

  • 8.自分に自信がつく

    「仕事に対する自信」「コミュニケーションへの自信」「経済的安定」などA型事業所に通うことで得られたものは多くありました。筆者も利用前は仕事が全然続かなかったり、コミュニケーションが苦手だったり、全然自信のない人間でしたが「独立して自分で事業を始めよう」と思えるまで自信が持てるようになりました。

  • 9.ほとんどの人が無料で利用できる

    A型事業所は9割以上の人が無料で通っています。「住民税非課税」または「生活保護」に該当すれば利用料免除です。有料の人でも負担上限があったりします。利用者負担額の詳細はこちらの記事をご覧ください。

  • 10.生活リズムが整う

    勤務時間に合わせて規則正しい生活を送る日々になるので、嫌でも生活リズムが整います。特に精神障害者は生活リズムが整うことで、健康にも良い影響があります。仕事で疲れると夜寝つきがよくなりやすいなどのメリットもありました。

  • 11.家族からのプレッシャーが弱まる

    仕事が続かなかったり、引きこもっていたりして家庭内で肩身の狭い思いをしている障害者も少なくないでしょう。A型事業所に通えば無職ではなくなりますし「社会参加に前向き」という姿勢を周りにアピールできます。給料も入るので経済的にも家族は助かります。

  • 12.社会保険に入れる

    A型事業所で働くと労働保険(雇用保険+労災保険)に入ることになります。仕事でけがをしたときに補償されたり、A型事業所を辞めた後に失業手当を受け取れたりします。作業所によっては厚生年金保険や健康保険にも入れます。

  • 13.再就職手当がもらえる人もいる

    再就職手当とは失業手当の受給を1/3以上残して就職した場合にもらえるお金です。そのほか7つの要件も満たす必要あります。詳細は「ハローワーク再就職手当のご案内」をご覧ください。

※1:A型事業所の仕事内容は、作業所によって大きく異なるので、事前にチェックしたり見学で様子を見たりしておきましょう。

7年通った経験から言うと、個人的にはデメリットよりメリットのほうがずっと多く感じられました。

ただ、人によってはオススメできない場合もあるので、次で紹介します。

こんな人はやめとけ?A型事業所に向かない人

デメリットをふまえると、以下に当てはまる人は、就労継続支援A型はやめといたほうがいいでしょう。

就労継続支援A型に向かない人

・就職を目指しており就職特化の支援をしてほしい人

・体調に不安があり1日4~6時間、週3~5日の勤務に自信がない人

2年以内に就職したいと考えている場合は、就職支援が手厚い「就労移行支援」のほうがおすすめです。

就労移行支援は「原則2年まで利用可」という期限があるので、2年以上先の就職を考えている場合はA型事業所かB型事業所がよいでしょう。

安定した通所に自信がない人は「就労継続支援B型」のほうがおすすめです。

B型事業所は週1日や半日から通えますし、A型事業所より欠勤や早退/遅刻に比較的寛容です。

ちなみに就労移行支援事業所でも、週1日(または半日)から通える施設はあります。

ガイドさん

一部のA型事業所では「体調を整えながら通いたい人」向けに、雇用契約を結ばない形式(非雇用型)で利用できるところもあるよ。

こんな人は通うべき!A型事業所に向いてる人

向いているのは以下の特徴がある人です。

就労継続支援A型に向いてる人

・一般企業で働くのは難しい、仕事が続かない

・1日4~6時間、週3~5日なら働ける

・通所しながら給料も欲しい

・今すぐ就職したいわけではない

上記に当てはまる場合は、ぜひお近くのA型事業所を探してみてください。

近くにない場合は、就労移行支援や就労継続支援B型の利用も検討してみましょう。

コミュニケーションが苦手な人にとっては、良い練習の場にもなるでしょうし、社会復帰の場としても最適です。

見学してみよう!

就労継続支援A型について全般的なメリット/デメリットを述べてきましたが、作業所ごとに「雰囲気」「スタッフの質」「仕事内容」は大きく異なります。

自分に合った作業所を見極めるには、見学や体験利用を通して、実際に目で見てみるのが一番です。

「態度の悪い職員はいないか?」なども確認しましょう。

通う前に、評判や口コミもチェックしてみてください。

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