就労継続支援A型

A型事業所の社会保険と扶養|厚生年金/健康保険/雇用保険の加入は?

ヤンネコ

A型事業所では社会保険に加入できる?

家族の扶養から外れない?

条件を満たせば社会保険の加入義務が生じるよ。

A型事業所の給料見込みが「年収180万円未満(月額15万円未満)」なら、ほとんどの場合、扶養からは外れないよ。

ガイドさん

就労継続支援A型事業所(A型作業所)では、利用する際に、いくつかの社会保険に加入することになります。

障害福祉サービスの中で唯一、利用者と雇用契約を結ぶためです。

他の就労支援サービス(就労継続支援B型・就労移行支援)では雇用契約を結びません。

具体的には、以下5つのうち、勤務時間や賃金などの条件により、加入する社会保険が決まります。

条件や負担額については、後ほど解説します。

  • 厚生年金保険

    加入すると国民年金に金額を上乗せして年金受給できます。「老齢年金、障害年金、遺族年金で受け取れる額が増える」「自身の保険料が下がったり、扶養となる配偶者の国民年金保険料をまかなえたりする(※1)」などのメリットがあります。

  • 健康保険

    国民健康保険に代わる医療保険です。医療費が原則3割負担になります。基本的に国保よりも保険料が安くなり、国保にはない扶養制度により家族の健康保険料をまかなえるケースもあります(※1)。

  • 介護保険

    対象となりうるのは40歳以上の方です。加入すると将来介護が必要になった場合、1~3割負担で介護サービスを受けられます。事業所と本人が条件に当てはまる場合、健康保険と同じく保険料が安くなるなどのメリットがあります。

  • 雇用保険(失業保険)

    失業時や育児休業時に手当(給付金)がもらえる保険です。保険料を支払うことで、将来的に働けない期間中の生活が楽になります。

  • 労災保険

    業務や通勤によって労働者の負傷・疾病・障害・死亡が生じた場合に補償される保険です。

※1:家族が被扶養者とみなされるには「被保険者の収入で生計を維持していること」「扶養される側の所得や年収が一定未満」などの条件があります。厚生年金保険の加入者に扶養される配偶者は、保険料なしで国民年金保険第3号被保険者となります。

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就労継続支援A型は障害福祉サービスですが、社会保険に関しては、基本的に一般就労の場合と同様に考えてもらって構いません。

多くの場合は、A型事業所(雇用型)を利用する際、「雇用保険」と「労災保険」のみに、加入することになります。

ただし、労働時間が長かったり、賃金額が高かったりする一部の事業所では「厚生年金保険」「健康保険」「介護保険」に加入することもあります。

「厚生年金保険」「健康保険」「介護保険」では、事業所と保険料を折半(労使折半=50%OFF)できるので、国民年金保険料や国民健康保険料を自身が全額負担するよりお得です。

生活保護等の例外や親族の被扶養者を除き、国内に住む20歳以上の人は国民年金保険や国民健康保険(40歳以上は介護保険も)に加入して保険料を納める義務があります。

それぞれの「加入条件・負担額」や「扶養から外れる年収」について解説します。

当記事の情報は2024年4月現在のものです。当記事の内容で損害を被った場合でも、責任は負いかねます。

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社会保険の加入条件と負担額

厚生労働省のサイト等を参考にしています。

なお、労働者負担分の各保険料は給料から天引きされます。社会保険の加入手続きは、主に事業主が行います。

厚生年金保険/健康保険/介護保険

A型事業所で「厚生年金保険」「健康保険」に加入する条件は同じです。

要件に合致し、かつ利用者本人が40歳以上の場合は「介護保険」にも加入することになります。

まず、週30時間以上の所定労働時間(※)であれば、いずれのA型事業所で働く場合でも「厚生年金保険」「健康保険」「介護保険」への加入義務があります。

※:所定労働時間とは雇用契約で決められた労働時間です。実際の利用時間ではありません。週5日勤務なら1日6時間以上で該当します。厳密には正社員の4分の3以上の所定労働時間で該当します。週30時間は一般的なフルタイム8時間を基準にした時間です。

週30時間以上に当てはまらない場合でも、以下の「事業所側の要件」と「利用者側の要件」両方を満たした場合に加入となります。

事業所側の要件

※以下いずれかの場合

・従業員数が101人(2024年10月からは51人)以上いる

・従業員数が100人(2024年10月からは50人)以下で労使合意(※1)がある

※1:労使合意とは、労働条件や福利厚生について、労働者と事業主の間で交わされる取り決めのことです。従業員の半分以上と事業主の合意によって成立します。

ここで言う「従業員数」はフルタイムの従業員数と、週の所定労働時間がフルタイムの3/4以上の従業員数の合計です。

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利用者側の要件

※以下すべて満たす場合

・週の所定労働時間(※1)が20時間以上

・月額賃金が8.8万円以上(※2)

・2か月を超える雇用の見込みがある

・学生ではない

※1:就労継続支援A型(雇用型)は、基本的に週20時間未満ではないので当てはまります。所定労働時間とは、雇用契約で定められた労働時間のことです。実際に利用した時間ではありません。

※2:基本給と諸手当の合算した額をいいます。基本給が時給の場合は、時給額 × 週の所定労働日数 × 52週 ÷ 12カ月 で賃金の月額を求めます。ただし賞与、通勤手当、時間外労働手当、皆勤手当等は含めません。

正社員だけでなく、パート・アルバイト契約でも対象となります。

ざっくり言えば「月額賃金8.8万円以上で従業員が100人(※)を超える大きなA型事業所」に通う場合、「厚生年金保険」「健康保険」「(40歳以上の場合は)介護保険」に強制加入となります。

※2024年10月からは50人。

各種保険の加入は、募集要項に書いてあるので、確認しておきましょう。

保険料は、例えば「東京都在住」「給与(標準報酬月額)が10万円」の場合、以下のようになります。

保険料の例
保険の種類保険料
40歳未満40~64歳
厚生年金保険料8,967円
健康保険料4,890円
介護保険料0円784円

※上記は労働者が負担する折半後の金額です(令和6年3月分)。小数点以下は四捨五入してあります。

※参考:厚生年金・健康保険の保険料額の自動計算ツール

給料から天引きされるのは、抵抗あるかもしれませんが‥

保険料がトータルで減ったり(※1)、手当の受給資格を得られたり、親族を扶養に入れられたりなど、加入によるメリットも多くあります。

※1:同じ給料で国民年金や国民健康保険に入る時と比較した場合です。障害年金受給者は国民年金保険料のみ免除になるので、厚生年金保険料を支払う分、メリットは小さくなりますが、A型事業所で働けば手取り自体は増えます。

加入のメリット

・将来もらえる老齢年金/障害年金/遺族年金の受給額が増える

・保険料は事業所が半分支払ってくれるので、国民年金保険料や国民健康保険料より基本的に負担が少ない

・扶養される配偶者や子/親/兄弟等は保険料の支払いなしで社会保険に加入できる(※1)

・手当など補償が手厚くなる

※1:配偶者は国民年金保険と国民健康保険(40歳以上なら介護保険も)、その他の親族は国民健康保険(40歳以上なら介護保険も)に保険料の支払いなしで加入できる。

参考:厚生労働省「社会保険適用拡大特設サイト」

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扶養から外れるのは年収180万円以上

扶養とは?

社会保険上の「扶養」とは、親族の収入で生活費をまかなわれている人が、社会保険料の負担なしで社会保険に加入できることを言います。扶養から外れると、自身で社会保険料を負担することになりますが、それだけ経済的に自立しているということなので、必ずしも悪いことではありません。

税法上の扶養は「配偶者控除・扶養控除が適用され、扶養する側の親族の税金(所得税・住民税)が安くなる」ことです。ただ、こちらは控除額×税率分が減るだけで、配偶者控除には段階的な緩和措置もあるので、そこまで気にする必要はありません。基本的には年収が高いほど手取りは増えます。

関係あるのは厚生年金保険、健康保険、介護保険です。労働保険(労災保険・雇用保険)は関係ありません。

よく「130万円の壁」と言われますが、障害者の場合は「180万円の壁」となります。

年収180万円以上(月収15万円以上)の場合は、社会保険の扶養から外れますが、たいていのA型事業所の給与はそれ以下(全国平均は月額83,551円)なので、ほとんどの人は扶養から外れません。

ここで言う「年収」は過去の収入ではなく、1年の見込み額です。

ただし、障害年金など別の収入があって、年収180万円以上になる人は、扶養から外れるので注意してください。

扶養から外れた場合でも、国民健康保険料の軽減措置や、国民年金保険料の減免制度(※1)があるので、負担は緩和されます。

※1:障害年金1級/2級受給者、生活保護(生活扶助)受給者、低所得者などは、減免や猶予できる(要申請)。

扶養から外れそうな場合は、あえて年収180万円に届かない程度のA型事業所を選ぶのも一つの手です。

A型事業所のほうで、厚生年金保険、健康保険に加入する場合は「180万円の壁」は関係ありません。

加入する健康保険組合によって、細かい条件は異なります。よくわからない場合は、生活費を負担してくれている人(親など)に相談してみましょう。

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雇用保険

雇用保険(失業保険)の加入条件は以下3つとも満たす場合です。

雇用保険の加入条件

・雇用契約が31日以上

・所定労働時間(※1)が週20時間以上

・学生ではない

※1:所定労働時間は雇用契約で決められた時間です。実際の利用時間ではありません。就労継続支援A型(雇用型)は、基本的に週20時間未満ではないので当てはまります。

正社員だけでなく、パート・アルバイト契約でも対象となります。

就労継続支援A型で働く場合は、基本的に上記3つとも満たすことになるので、加入必須と思ってもらっても構いません。

雇用保険料も事業者と労働者(利用者)が負担を分け合います。

利用者負担分は賃金によりますが、A型事業所の給料相場から考えれば、数百円から多くても千数百円程度です。

ガイドさん

大きな負担じゃないよ。

A型事業所では雇用保険に加入するため、退所した後は失業手当がもらえる可能性があります。

逆に利用中は(非雇用型を除き)失業手当がもらえません。

その代わり、失業手当の支給日数を3分の1以上残して、A型事業所に就職する場合は、再就職手当がもらえる可能性があります。

詳しくは以下をご覧ください。

労災保険

労災保険は「パートやアルバイト含め、すべての労働者」が加入する必要があります。

もちろんA型事業所(雇用型)の利用者も例外ではありません。

労災保険の保険料は「全額事業者負担」なので、利用者は金銭的な負担なく加入できます。

まとめ

  • 就労継続支援A型で働く場合、雇用保険と労災保険にのみ入る場合が多い
  • 「所定労働時間が週30時間以上」もしくは「月額賃金8.8万円以上で従業員が100人(※1)を超える大きなA型事業所」の場合、厚生年金保険、健康保険、(40歳以上の場合は)介護保険にも入る(※2)

※1:2024年10月からは50人。

※2:ざっくりとした目安。労使合意の場合など例外あり。

「どの保険に入るか?」は、募集要項に書いてあるので、確認しておきましょう。

厚生年金保険、健康保険、介護保険への加入で得するかは、世帯での扶養の加入状況などにもよるので人によります。

ただ、メリットも多いのは確かですし、働いていない人が、これからA型事業所を利用するなら、間違いなく手取りは増えます。

ガイドさん

多少の損得はあるけど、気にしすぎなくてもいいよ。

そもそも厚生年金保険等に入れるA型事業所は多くないし。

社会保険に加入できるか否かは1つの要素ですが、事業所選びでは「仕事内容」「職員の質」「雰囲気」など、もっと重要視すべきことがあります。

評判や口コミを事前にチェックし、2~3か所は見学に行ってみましょう。

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