B型事業所は掛け持ちできる?
できるよ!
「利用したいB型が複数ある‥」と思ったことはありませんか?
就労継続支援B型事業所(B型作業所)は、複数の事業所を掛け持ちして利用できます。
2か所/複数利用時の「条件や注意点」「メリット/デメリット」など解説します。
事前に知っておいた方がいいことをまとめました。
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2か所/複数利用の条件
就労継続支援B型は、利用者本人が希望したり、相談支援専門員(※1)がためになると判断したりした場合、複数事業所を併用可能です。
ただし、以下の条件があります。
- 1日1事業所のみの利用に限る
- 1か月の合計利用日数が決められた日数内
複数事業所を掛け持ちする場合、「同日利用」は不可です。
例えば「午前中に〇〇事業所、午後に△△事業所」という利用はできません。
同日利用がダメな理由
就労支援をはじめとする障害福祉サービスは、行政から利用日数に応じた「給付金(報酬)」を得て、運営しています。
この給付金が時間単位ではなく1日単位の計算なので、同日利用不可となります。
例えば2か所を同日利用すると、両方の施設に重複して報酬を支払うことになるため、そのような事態を防ぐ目的で、同日利用禁止となっています。
また、月の合計利用日数が、就労支援サービスを1か月に利用できる「原則の日数(各月の日数から8日を引いた日数※2)」を超えてもいけません。
合計で週5日以内の利用であれば、特に問題ありません。
つまり「別日の利用を徹底して、1か月の合計利用日数が原則の日数を超えないなら」B型事業所の掛け持ちは可能です。
2か所/複数利用の注意点!
就労継続支援B型事業所を掛け持ちするにあたって、注意点を3点解説します。
利用計画に沿って利用する
「同日利用」を避けるためには、あらかじめ「この曜日は〇〇事業所」などと、計画的に利用する必要があります。
具体的には、事前に作成された「サービス等利用計画(※1)」に従って、それぞれのB型事業所を利用することとなります。
気分によって「今日は〇〇事業所にしよう」などと決めるのは望ましくないので、注意しましょう。
次で説明するけど、事業所に迷惑が掛かる可能性があるよ。
気を付けるべきパターン
「午前に〇〇事業所、午後に△△事業所」などの同日利用はもちろんですが、実際に同日利用してなくてもNGになるケースがあります。
「この日は利用する」と事業所側に伝えておいたのに、直前にキャンセルして、別の事業所に通うなどのパターンです。
実際に重複利用してないからいいんじゃないの?
と思うかもしれませんが、休んでも「欠席時対応加算」という報酬を、事業所が受け取るケースもあるからです。
別の事業所利用分の報酬と併せて、給付金の重複支払いとなるので、NGとされています。
同日利用したらどうなる?
特に利用者側へのペナルティはありませんが、今後気を付ける必要があります。
事業所側は、国保連への請求が他事業所と重複してしまうので、自治体によっては「サービス等利用計画にて事前に決められている事業所の請求のみ有効」などの対応が取られます。
同日利用を防ぎたい場合は、利用者の利用予定(計画相談の週間計画表)を確認するなど、スケジュール管理に気を配る必要があります。
このように、サービス利用計画に沿って利用しなければ、事業所に迷惑が掛かってしまうので、気を付けましょう。
就労移行支援
いずれの事業所にも知らせる
B型事業所の掛け持ち利用では「スケジュール管理」や「利用者負担の上限額管理(※1)」など、事業所間での調整が必要なことがあります。
複数利用をしたい場合は、いずれの事業所にも、併用する旨を事前に伝えましょう。
いずれにせよ、サービス利用に必要な障害福祉サービス受給者証には、事業所名が記載されるので「一方の事業所に隠して利用する」などはできません。
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掛け持ちのメリット/デメリット
B型事業所を掛け持ちする前に、併用するメリット・デメリットを確認しておきましょう。
掛け持ちのメリット
- 1.多様な訓練を受けてスキルアップできる
- 2.より広い人間関係を持てる
訓練内容の幅が広がるので、目的に応じた利用やスキルアップがしやすくなります。
例えば、以下の組み合わせで掛け持ちするケースが考えられます。
掛け持ちの例
・〇〇事業所で一般的な訓練を受けて、△△事業所で障害に特化した訓練を受ける
・〇〇事業所で軽作業、△△事業所でパソコン作業を行い、就職に向けスキルアップする
・〇〇事業所でゆったりした作業、△△事業所でハードな作業を行い、ほどよい負担で利用する
今の事業所に籍を残しながら、別の事業所でしかできない訓練を行えたり、慣れるために、よりハードな事業所の日数を少しずつ増やしていけたりします。
また、人間関係の幅も広がるので‥
- 相談できる相手が増える
- 気の合う人が見つかりやすくなる
- いろんな人との交流を通じて社会性が身につきやすくなる
などのメリットも得られます。
掛け持ちのデメリット
- 1.環境変化に対応する必要がある
- 2.スケジュール管理に気を遣う必要がある
大きなデメリットではありませんが、上記2点に気を付けましょう。
新しい事業所に通い始める以上、環境変化はつきものです。
掛け持ちでは、複数の事業所ごとの「ルール」「訓練内容」「人間関係」に対応する必要があります。
「〇〇事業所ではこういうルールがあって、訓練ではこの点に気を付ける」と、頭の中で整理し混乱しないよう心掛けましょう。
スケジュール管理については、前述の通り「同日利用」に気を付けなければなりません。
曜日で通う事業所を決めれば、わかりやすいね。
事業所もスケジュール管理をサポートしてくれたりするので、心配しすぎなくても大丈夫です。
就労移行支援
B型事業所を掛け持ちするには?
手続きは難しくありません。
両方の事業所に事前に「併用したい」旨を伝えておき、新しく通う事業所にて利用登録を進めます。
職員の指示に従って、手続きを進めれば大丈夫です。
相談支援専門員がついていれば、担当の相談員にも事前に伝えておきましょう。
すでに就労継続支援B型の支給決定(≒利用許可)が出ているなら、特に市区町村の審査などはありません。
複数利用で料金はどうなる?
2か所利用でも1か所利用でも、利用料金(利用者負担額)の計算方法は特に変わりません。
1か所目が無料で通えているなら、2か所目も無料で通えます。
(ほとんどの人は関係ありませんが)1か所目で利用料を支払っているなら、後述の上限額を超えない限り、2か所目でも日数に応じた利用料が必要です。
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障害福祉サービスでは「1か月で、これ以上料金を支払う必要ありません」という上限金額(最低0円)が決まっています。
例えば、生活保護受給者や住民税非課税(※1)の人は最低額の0円(=無料)です。
利用料金を支払っている場合は、利用者負担の合計が上限額を超えないようにするため、事業所側で「上限額管理」が必要なケースもあります。
利用者は、職員や相談員の指示に従って手続きを進めればいいよ。
特に心配しなくても大丈夫!
まとめ
- 「就労継続支援B型」同士の掛け持ちは可
- 各事業所や相談支援専門員(※1)に複数利用の旨を伝えておく
- 同日利用しないよう/させないよう気を付ける
- 「多様な訓練でスキルアップ」「より広い人間関係を築ける」などメリットあり
- 「環境変化への対応やスケジュール管理が必要」などデメリットにも気を付ける
B型事業所同士の2か所利用(複数利用)は「基本的に可」です。
掛け持ちにはメリットも多くあるので、気になる事業所が他にある場合は、気軽に見学してみましょう!
就労移行支援