就労移行支援

就労移行支援は2種類!養成施設とは?資格取得型と一般型の違い

ヤンネコ

就労移行支援には種類があるの?

養成施設って何?

就労移行支援は「一般型」と「資格取得型(養成施設)」に大別されるよ。

養成施設は視覚障害者が「あん摩マッサージ指圧師」などの資格取得を目指すところだよ。

ガイドさん

就労移行支援事業所は大きく分けて、2種類あります。

対象者の障害種別を問わない「一般側(※1)」と、視覚障害者向けの「養成施設型」です。

※1:施設ごとに「発達障害専門」など、対象障害を限定しているところもあります。

一般型ではPC訓練、コミュニケーション訓練等、様々なプログラムが用意されていますが、養成施設型では「あん摩マッサージ指圧師」「はり師」「きゅう師」の資格取得がメインです。

当記事では‥

  • 一般型と資格取得型(養成施設)の違い
  • 全国の養成施設一覧
  • 養成施設の詳細(授業内容、スケジュール、料金、就職先、学習補助)

などを紹介します。

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当サイトの情報は記事執筆時点で収集したものです。厚生労働省等の情報を参考にしていますが内容を保証するものではありません。詳しくは各自治体や事業所等へお尋ねください。

2種類の就労移行支援事業所

障害福祉サービスの就労支援サービスには「就労移行支援」「就労継続支援A型」「就労継続支援B型」「就労定着支援」の4種類があります。

就労移行支援の中にはさらに種類があり、大きく「養成施設型」と「一般型」に分かれます。

就労支援サービスの種類
就労移行支援就労継続支援
養成施設型
一般型
就労継続支援A型
就労継続支援B型

※就労定着支援は「一般就労後の職場定着」を目的とした支援です。一般就労していない方は就労移行支援就労継続支援がおすすめです。

どの障害種別も対象としている一般型とは違い、養成施設では視覚障害者が対象です。

養成施設型と一般型の違い
養成施設型一般型
対象視覚障害者精神障害者
発達障害者
知的障害者
難病患者等
施設数非常に少ない全国に3,000以上
訓練あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の免許取得がメインPC訓練、コミュニケーション訓練、ビジネス訓練など多種多様
期間3年(専門課程)
5年(高等課程)
原則2年の期限あり

就労移行支援といえば、「一般型」を指して呼ばれることが多くあります。

全国3,000以上ある就労移行支援事業所のうち、ほとんどが「一般型」です。

一般型について、詳しくは以下をご覧ください。

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就労移行支援の養成施設とは?

就労移行支援の養成施設とは、視覚障害者を対象とした「あん摩マッサージ指圧師」「はり師」「きゅう師」を育成するための訓練施設です。

3年(専門課程)、または5年(高等課程)かけて各免許の取得を目指します。

いずれも肩こりや腰痛など、身体の悩みを抱えた患者の治療をするための資格です。

  • あん摩マッサージ指圧師

    マッサージや指圧の技術を用いて、患者さんの症状改善や健康増進を促す。

  • はり師

    身体のツボを直径0.2㎜ほどのはりで刺激し、患者の自然治癒力を活性させて症状改善を促す。

  • きゅう師

    身体のツボに「もぐさ」を乗せて燃やし、刺激を与えて患者の体調改善を促す。

いずれも国家資格です。

ちなみに鍼灸師とは「はり師」「きゅう師」両方の資格を取得して、仕事する人のことを言います。

ガイドさん

3つの資格を合わせて「あはき」と呼ばれることがあるよ。

国家資格としては合格率が高く、比較的取りやすい資格といえます。

資格試験の合格率
種類合格率
あん摩マッサージ指圧師84.7%
はり師74.2%
きゅう師76.1%

※養成施設以外も含む、全体の合格率です。

※参考:厚生労働省(令和4年2月標記試験の合格率)

養成施設は就労移行支援事業所ですが、学校教育法で定められた「専修学校」でもあります。

つまり、就労支援施設でもあり学校でもあるのです。

専門課程の卒業生には「医療分野専門士」という称号が与えられ、高等課程の卒業生は「高等学校卒業と同等以上の学力がある」とみなされます。

全国の養成施設一覧

養成施設は一般型の就労移行支援事業所に比べ、数が少ないのが特徴です。

今回はHP上で「就労移行支援(養成施設)」の確認が取れた5か所と、視覚障害者向けの主な職業訓練施設一覧へのリンクを紹介します。

1.国立障害者リハビリテーションセンター
住所埼玉県所沢市並木4丁目1番地
HPhttp://www.rehab.go.jp/TrainingCenter/
2.函館視力障害者センター
運営国立障害者リハビリテーションセンター
住所北海道函館市湯川町1-35-20
HPhttp://www.rehab.go.jp/hakodate/
3.神戸視力障害者センター
運営国立障害者リハビリテーションセンター
住所兵庫県神戸市西区曙町1070
HPhttp://www.rehab.go.jp/kobe/
4.福岡視力障害者センター
運営国立障害者リハビリテーションセンター
住所福岡県福岡市西区今津4820番地の1
HPhttp://www.rehab.go.jp/fukuoka/
5.京都府立視力障害者福祉センター
運営社会福祉法人 京都府社会福祉事業団
住所京都市左京区下鴨森本町21番地
HPhttps://ksj.or.jp/fa04siry/

上記のほかにも、全国には視覚障害者が利用しやすい職業訓練施設がいくつかあります。

詳しくは、以下をご覧ください。

授業内容

就労移行支援(養成施設)では、社会科学概論などの基礎的な教養から、解剖学・生理学などの専門知識まで学べます。

あん摩・指圧、はり・きゅうなどの臨床実習では、施設によっては高齢者施設など、施設外で行われることもあります。

ガイドさん

パソコンを使った授業や、体育でサウンドテーブルテニス(卓球)を行う施設もあるよ。

授業内容【例】
基礎科学的思考の基盤、人間と生活
【科目】人文科学概論、社会科学概論、自然科学概論、保健体育
専門
基礎
人体や疾病、保健医療福祉、あはきの理念
【科目】解剖学、生理学、病理学、衛生学・公衆衛生学、臨床医学総論、臨床医学各論、リハビリテーション医学、医療概論、関係法規
専門理療に必要な専門知識と技能
【科目】東洋医学概論Ⅰ、東洋医学概論Ⅱ、経絡経穴概論Ⅰ、経絡経穴概論Ⅱ、あん摩マッサージ指圧理論、はり・きゅう理論、理療臨床医学各論、東洋医学臨床論、臨床取穴学、臨床診察学、地域理療と理療経営、あん摩・マッサージ・指圧・はり・きゅうの基礎・応用・臨床実習

就労移行支援なので「職場見学」「面接マナー講習」などの就活サポートが行われることもあります。

ガイドさん

学校行事として、ハイキングや体育祭など取り入れている学校もあるよ。

1日のスケジュール例

国立障害者リハビリテーションセンターで宿舎を利用している人の1日のスケジュール例を紹介します。

就労移行支援ではあるものの、普通の学校のように朝から夕方まで授業があります。

国立障害者リハビリテーションセンターでは、遠方の人や利用が必要だと認められる人は、宿舎を利用できるとのことです。

時間帯活動
7:00起床
7:00~7:30洗面・清掃
7:30~8:45朝食
8:45~9:00連絡会
9:00~12:3045分授業×4(間に10分休憩)
12:30~13:30昼食
13:30~17:0045分授業×4(間に10分休憩)
18:00~19:00夕食
21:30~点呼
22:00就寝

利用料金

養成施設も就労移行支援事業所なので、多くの人が少ない費用負担で利用できます。

主に必要な出費

・サービス利用者負担分

・食費

・白衣や教材費

・交通費

・水道光熱費
(※宿舎利用者のみ)

食費・白衣や教材費・交通費・水道光熱費は、基本的に実費負担です。

「障害福祉サービス費」の利用者負担額は、前年または前々年の年収(年間所得)によって決まります。

無料になる年収目安など、詳しくは以下をご覧ください。

市町村やその他条件によっては、交通費補助や減免措置が適用されることもあります。

就職先・進路

養成施設を卒業後は、開業や福祉施設等への就職などの道があります。

各施設の就労支援員への進路相談も可能です。

卒業後の就職先・進路

・治療院の開業

・病院や高齢者福祉施設等への就職

・企業内マッサージ師

・訪問マッサージ師

・教員養成課程等への進学

視覚障害者の学習補助

視覚障害者が学習する際には、様々な補助用具を利用することがあります。

例えば、国立リハビリテーションセンター(神戸視力障害センター)では、以下の補助用具が紹介されています。

  • DAISY録音再生機

    音声として録音されたデータをデジタル図書として、いつでも聞くことができる。見出しやしおりもつけることができ、データはパソコンやスマホでも聞ける。

  • 拡大読書器

    文字の拡大だけでなく見ている紙に文字を書き込むことも可能。見やすいよう背景色や文字色を変えることもできる。

  • スクリーンリーダー

    パソコン等の音声読み上げ機能。専用ソフトではインターネット上の調べ事でページの見出しから読みたい内容を選べたりする。文字変換の音声ガイドもある。

ガイドさん

教科書は「拡大文字」「点字」「デイジー(音声)」の3種類が用意されていたりするよ。

神戸視力障害センターでは、教科書や、解説付き映画、本、漫画、週刊誌なども音声で利用できるとのことです。

最後に‥

当記事のまとめ

・就労移行支援は「一般型」と「資格取得型(養成施設)」の2種類

・養成施設とは「視覚障害者があん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の資格取得を目指すための就労移行支援事業所」

・養成施設は全国的に少ない

・養成施設は3年(専門課程)または5年(高等課程)

・養成施設も一般型の就労移行支援事業所と同じくほとんどの人が利用料無料(食費等の実費あり)

視覚障害者の方には、無料(または低額)で利用できる養成施設はおすすめです。

全国的に少ないのがネックですが、通える範囲に施設があれば、ぜひ見学してみてください。

当記事が参考になれば幸いです。

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