就労移行支援事業所に通うと、お金もらえることもあるって本当?
基本的に、お金はもらえないよ。
雇用契約がないから、給料や賃金は発生しないけど
月1~2万円の「工賃」が出る事業所も少しだけあるよ。
今回は、以下をわかりやすく解説します。
- なぜ給料や賃金がもらえないのか?
- お金がもらえるパターン
- 工賃とは?平均はいくら?
- 工賃ありの施設はどのくらいある?
- 大手/中堅7社の工賃
- 工賃もらったら確定申告が必要?
- お金もらえる事業所の特徴
工賃がもらえる就労移行支援事業所も4つ紹介します。
↓おすすめ1位の就労移行支援事業所
LITALICOワークスがやばい!本当の評判と就職実績は〇〇だった
リタリコワークス | 全国No.1の就職実績(※1) コミュ障OK!在宅利用可!最大手で非常に評判がいい!1か月の就職例も |
---|---|
ココルポート | 昼食無料+交通費支給 |
ミラトレ | 就職率95%・定着率97% |
キズキビジネスカレッジ もチェック!※「 キズキビジネスカレッジ 」も要チェック!
(平均4か月で就職内定!初任給38万円も)
就労移行支援で「給料」「賃金」がもらえない理由
どうして作業してるのに報酬がもらえないの?
はじめに述べた通り、就労移行支援では、給料や賃金(給与)がもらえません。
理由は、就労移行支援事業所は『働く場』ではなく『訓練を受ける場』だからです。
労働ではなく、必要な講座や就職サポートを受けるのが目的です。
お金を払って「習い事を受けに行く」感覚のほうが近いかもしれません(※1)。
ただし、例外的に一部の事業所ではお金がもらえます‥。
就労移行支援事業所でお金もらえるパターン
就労移行支援事業所では、基本的にお金はもらえません。
しかし、一部の就労移行支援事業所では、特定の作業で「工賃」という収入を得られます。
就労移行支援では、お金もらえるとしても「工賃」という少額の収入しか発生しないよ。
工賃とは?
工賃とは、雇用契約を結んでいない場合に、作業者へ支払われるお金のことです。
簡単な作業に対し「お疲れ様」の意味を込めて支払われます。
雇用契約を結ばないため最低賃金が保障されず、多くの場合、少額です。
工賃の支払いは、利用者の「達成感」「やりがい」「責任感」を育む効果もあります。
工賃平均は?いくらもらえる?
就労移行支援事業所の工賃平均は、月額18,628円です(工賃支払いありの施設に限定した場合)(※1)。
時給換算で100~500円ほどが目安です。
作業自体、簡単なものが多いので、工賃自体も低い場合が多くあります。
就労移行支援
大手・中堅7社の工賃
大手・中堅の就労移行支援事業所7社の工賃は以下の通りです。
事業所 | 工賃 |
---|---|
ココルポート | なし |
ミラトレ | なし |
リタリコワークス | なし |
ウェルビー | なし |
マナビー | 情報なし |
Kaien | なし |
フロンティアリンク キャリアセンター | 一部訓練のみ発生 (平均月5,000~10,000円) |
※記事執筆時の公式HPの情報を参考にしています。
ほとんどの事業所では、工賃の支払いを行っていませんでした。
フロンティアリンクキャリアセンターでは、入所して約半年後に行われる課題をクリアした人のみ、一部訓練で平均月5,000~10,000円ほどの工賃が発生します。
工賃はないけど、ココルポートやミラトレはおすすめできる事業所だよ。
以下の記事も読んでみてね。
↓ココルポートをさらに詳しく
ココルポート評判・支援内容・就職実績
↓近くのココルポートを探す
全65事業所の評判・口コミ
↓ミラトレをさらに詳しく
ミラトレの評判・支援内容・就職実績
↓近くのミラトレを探す
全15事業所の評判・口コミ
工賃もらえる施設はどのくらい?
工賃がもらえる就労移行支援事業所は、全国的にも少数です。
筆者が、東京都内100か所の就労移行支援事業所を調査した結果、工賃があると確実に確認できたのは「わずか1割」ほどです。
もらえるとしても、毎日もらえるわけじゃなかったり、一部の作業でのみ発生したりなど、かなり限定的だよ。
基本的には「就労移行支援では工賃はもらえない」と思ったほうがよいでしょう。
職場実習でお金はもらえる?
職場実習とは?
職場実習とは「一般企業で実際の業務を体験する訓練」のことです。
基本的な訓練を終えて、「もうすぐ就職段階に入れる」と判断された利用者のみ行えます。
実習期間は、3日~数か月ほどが目安です。
職場実習は、お金もらえる?
職場実習では実際の業務を体験しますが、基本的に工賃は発生しません。
企業実習は,実習受入企業のボランティアによる無償の受入を想定しており,実習受入企業から労働の対価となり得る金銭を受け取ることは「雇用」となり,「雇用」は一般就労したこととなるため,そもそも障がい福祉サービスの利用は出来ない。
引用元:施設外支援及び施設外就労の適切な実施について
受け入れ企業が名称問わず金銭を支払うと「雇用」扱いとなり、障害福祉サービスの利用にならないとのことです‥。
就労移行支援
工賃と給料と賃金の違い
工賃 | 雇用契約なしで作業者に支払われるお金。金額は低いことが多い。 |
---|---|
給料 | 雇用契約を結んだ「労働」への対価として、労働者に支払われるお金。手当や賞与(ボーナス)は除く。 |
賃金 | 雇用契約を結んだ「労働」への対価として、労働者に支払われるすべてのもの。手当や賞与(ボーナス)を含める。 |
※ちなみに「給与」は「賃金」のほぼ同義語です。
ちなみに同じ障害福祉サービスである就労継続支援では、どの事業所でも工賃や給料がもらえます。
就労継続支援A型事業所では月6~10万円の給料、就労継続支援B型事業所では月1~2万円の工賃が発生します。
就労継続支援の違い
工賃もらったら、確定申告は必要?
就労移行支援事業所の利用者で、確定申告が必要な方は、ほぼいません。
在職中の利用やアルバイトの併用を禁止されていることに加えて、工賃はほぼもらえず、もらえても少額だからです。
ただし、以下に当てはまる方は注意してください。
- アルバイトが許可された人
- 前年や前々年に収入がある人
ちなみに就労移行支援の工賃は「給与所得」ではなく「雑所得」です。
許可される例も
お金もらえる就労移行支援事業所の特徴
どんな就労移行支援事業所だと工賃出るの?
生産活動を行っている施設は、工賃もらえるよ。
ビジネスマナー講座やコミュニケーション訓練などでは、工賃は発生しないよ。
以下、いずれかを行っている就労移行支援事業所では、お金がもらえることがあります。
- 企業等から委託された請負作業を行っている
- 施設が自主事業を行っている
「外部からの委託」や「自社事業」など、収益が出る生産活動を行っている場合、経費を控除した額が工賃として支給されます。
障害者支援施設は、生活介護、就労移行支援又は就労継続支援B型において行われる生産活動に従事している者に、当該生活介護、就労移行支援又は就労継続支援B型ごとに、生産活動に係る事業の収入から生産活動に係る事業に必要な経費を控除した額に相当する金額を工賃として支払わなければならない。
引用元:厚生労働省令第百七十七号
具体的な作業としては、以下などがあります。
- 清掃作業
- 倉庫内作業
- POP作成(※)
- データ入力
ビジネスマネー講座やパソコン訓練、グループワークなどの「生産活動でない訓練」では、お金はもらえません。
工賃もらえるなら、生産活動している施設に人気が集まらない?
工賃は確かに魅力だけど「その訓練が就職につながるか?」という視点を忘れちゃいけないよ。
就労移行支援に通う本来の目的は「就職」だからね。
工賃もらえる事業所は、かなり少ないので「工賃もらえる事業所じゃないとダメ」などのこだわりは捨てたほうがよいでしょう。
事業所選びでは「お金がもらえるか?」より「訓練内容は自分に役立つか?」を考えましょう。
就労移行支援
工賃もらえる就労移行支援事業所4選
お金がもらえる就労移行支援事業所を4つ紹介します。
工賃がもらえるとしても一部作業だったり、不定期だったりするから注意してね。
わくわくワーク大石
工賃 | 平均18,646円/月(※1) |
---|---|
訓練例 | 施設管理、公園清掃、調理補助、介護補助、企業実習、パソコン作業、農業 |
対応障害 | 精神障害、知的障害、発達障害など |
所在地 | 神奈川県横浜市中区弥生町4-40-1 |
参考URL | https://wakuwaku-ohishi.co.jp/ |
※1:2017年度実績。
※訓練例は事業所全般のプラグラム例です。併設する他サービスの内容が含まれている場合があります。
「交通費サポート」や「訓練用備品支給」「資格取得サポート」などの援助がある就労移行支援事業所です。
利用者の平均年齢が54歳なのが特徴的ですが、どの年代とも就職者が出ているとのことです。
当事者の気持ちが、よくわかるピアスタッフも多数在籍しています。
HOPE神田
工賃 | 数百円~5,000円/月 |
---|---|
訓練例 | ビジネスマナー、PCデータ入力、事務・軽作業トレーニング、SST、就活講座 |
対応障害 | 精神障害、知的障害、発達障害など |
所在地 | 東京都千代田区内神田2-12-5 翔和NO.8神田ビル3F |
参考URL | https://hope-it.or.jp/ |
※訓練例は事業所全般のプラグラム例です。
工賃作業は不定期ですが、過去にデータ入力、ラベル貼り、商品梱包などが行われたそうです。
特性に応じた2クラスの少人数制で、3~5日間の体験利用もできます。
就職に必要な社会スキルやパソコン・事務スキルをバランスよく身に付けられます。
ニコサービス城東センター
工賃 | 平均8,500円/月(※1) |
---|---|
訓練例 | 簿記・パソコン・清掃・秘書検定・プログラミング・英語・農作業・軽作業・模擬面接・履歴書指導・面接同行・SST |
対応障害 | 特に定めなし |
所在地 | 大阪府大阪市城東区関目2-6-3ヤングハイツ1F |
参考URL | https://www.nicojapan.co.jp/migration/ |
※1:全日通所の場合です。
※訓練例は事業所全般のプラグラム例です。
5つの駅から徒歩10分以内にある、大阪市内の就労移行支援事業所です。
パソコンメイン、簿記メイン、清掃メインなど、個々に応じたオリジナルカリキュラムを受けられます。
週1回1時間からでもOKとのことです。
就労移行支援りらいず東片端
工賃 | 1日最大800円 |
---|---|
訓練例 | ビジネスマナー、パソコン訓練、専門職訓練(Excel/Wordなど)、グループワーク、認知行動プログラム |
対応障害 | 精神障害、発達障害、知的障害、身体障害 |
所在地 | 名古屋市東区東片端町23番地東片端サンコービル 3F |
参考URL | http://rerise-ngo.com/ikou/ |
※訓練例は事業所全般のプラグラム例です。
事業所内のコミュニケーションを大事にしている就労移行支援事業所です。
パソコンを使った商品登録や画像処理などの訓練をしながら工賃がもらえます。
工賃作業は希望者のみが行えます。
就労移行支援
就労移行支援は基本的に「工賃なし」と思ったほうがいい
お金がもらえる就労移行支援事業所について、解説してきましたが
就労移行支援は、基本的に「工賃なし」と思ってください。
- 工賃もらえる事業所は少ない
- 工賃が出ても一部の作業だけ、一時的なことも多い
- もらえたとしても月1~2万円ほどの少額
就労移行支援事業所へは「稼ぎに行く」のではありません。
事業所選びでは「就職」という本来の目的を忘れないようにしましょう。
就労移行支援事業所の選び方
まとめ
就労移行支援は、給料や賃金は出ませんが‥
- 就職率が高い
- 定着率が高い
という他の支援にはない、大きなメリットがあります。
就職しやすく、就職後も仕事が長続きします。
利用中の生活費は大丈夫。早めに就職したい!
という方には、就労移行支援事業所はおすすめです。
就労移行支援