B型事業所で辞めさせられることはある?
めずらしいけど、クビになるケースもあるよ。
就労継続支援B型事業所(B型作業所)でも、クビになることはあります。
クビといっても、雇用契約を結んでいないので「解雇」ではなく「強制的な契約解除(強制退所)」です。
ただし、B型事業所は就労支援のなかでも、厳しくなく「強制退所になりにくい」のも確かです。
基本的には、通常利用している限り、めったにクビになることはありません。
当記事では「クビになる人/ならない人」など解説します。
「休みすぎな人」「仕事ができない人」がどうなるのかも書きます。
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B型事業所でクビになるケース
就労継続支援B型事業所でクビ(契約解除)になるのは、主に「利用者の規約違反」か「事業所の都合」の2パターンです。
利用者の規約違反
利用者はB型事業所を利用する際「利用契約」を事業所と結びます。
「利用契約書」に書いてある規約に違反すると、事業所から強制的に契約解除される可能性があります。
例えば、以下のケースでクビ(契約解除)になります。
- 他の利用者や職員に危害を加えた
暴力やひどい暴言、セクハラ、窃盗などがあった場合です。どの程度で契約解除になるかは、事業所が判断します。通う事業所の方針によって厳しさは異なります。
- 事業所に損害を与えた
物を盗む、物を壊すなど、トラブルを起こして、事業所に大きな迷惑をかけた場合です。
- 利用料を長期間支払わなかった
サービス利用料を滞納している場合です。「3か月以上滞納した場合」としているところが多いようです。B型事業所の利用者のほとんどは、低収入により「利用料無料」なので関係ありません。
- 長期入院した(または見込み)
長期的に医療機関に入院した場合、または長期入院が確実となった場合です。「3か月連続の入院」としているところが多いようです。
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クビになる具体例
・職員にセクハラしたが、改善や反省が見られなかった
・禁止場所に路上駐車する、他の利用者に悪い誘いをするなど、何度も注意したのに、ルール違反を繰り返した
上記のほかにも「契約時に、心身の状況や病歴等の重要事項でウソをついて、その結果、契約を継続しがたい重大な事情が発生した場合」も対象としている事業所もあります。
契約時に、正直に自分の病状などを伝えていれば問題ありません。
職員に対して、あまりにも反抗的だったり、何度もルールを守らず、他の人に迷惑をかけてしまったりする場合も要注意です。
障害の症状が原因なら許される?
例えば「カッとなって暴力的になってしまう」「盗み癖がある」など障害による症状がある人でも、他の利用者や職員に危害を加えたら、強制退所になる可能性は十分あります。事業所は「他の利用者や職員の安全」を守り「健全な事業所運営」をする義務があるからです。ただし、あらかじめ症状を説明しておくことで、多少は理解を得られたり、防止策を一緒に考えてくれたりするかもしれません。
事業所の都合
契約解除になる場合の「事業所の都合」とは、以下のケースを指します。
- 経営悪化による廃業/破産
- 法人の解散
- 行政処分による指定取消(または指定辞退)
- その他やむを得ない事情による閉鎖/サービス提供不可
ただし、事業所の都合で強制退所になった場合は、(理由にもよりますが)他のB型事業所の紹介など、なるべく利用者が路頭に迷わないよう援助してくれることがあります。
これはクビになる?
以下は「ほとんどクビにならないケース」だから、怖がらなくてもいいよ。
「自分ももしかしたらクビになるかも‥」と心配な人向けに、いくつかのケースで「クビになるか?ならないか?」を解説します。
心配しすぎなくても大丈夫です。
休みすぎ・休みがち
あまり行ってないんだけど、休みすぎてクビになることはある?
休みすぎてB型事業所をクビになることは、基本的にありません。
B型事業所は「障害程度の重い働けない人」を主な対象者としているため、休み(≒欠勤)や遅刻/早退に対して、大目に見てくれることが多くあります。
事業所によっては、週1日、1日1時間など、非常に短い利用時間から通えるのも特徴です。
厚生労働省の通達にも「B型事業所の留意事項」として、以下のように記載があります。
ア 利用者の出欠、作業時間、作業量等が利用者の自由であること。
引用元:就労継続支援事業利用者の労働者性に関する留意事項について
つまり、本来は事業所側が利用者の「通所」や「作業時間」を強制してはならないのです。
ただ、障害福祉サービス事業所は「利用者の通所日数により支給される給付金で運営している」ので、利用者が全く来ないと事業所側も困ってしまいます。
そのため事業所が通所をすすめることはありますが、あくまで「利用者の自由」であり、断っても強制退所となることは、基本的にありません。
「あまりにも休みすぎて迷惑が掛かる」と事業所が判断した場合は、自主的な退所をすすめることはあるよ。
バックレるのはダメ?
無断欠勤はあまりしないほうがいいけど、実態としては連絡しないで休む利用者もめずらしくないかな‥。
連絡した時、休む理由を聞かれたら「体調不良でしんどいです」とか言えばいいよ。
休みすぎる可能性のある人は‥
「これからB型事業所に通う予定だけど、通所を続ける自信がない人」または「現在通っているが休みがちな人」は「休み/遅刻/早退に対して厳しくなさそうな事業所」を探してみましょう。
休みがちな人に対して「通所を促す事業所」もあれば「全く促さない事業所」もあります。方針は事業所により全然違うので、口コミや評判をチェックして自分に合った事業所を選んでみましょう。
はじめから「週1日で通う」など伝えて、ハードルを下げておくのもおすすめです。
就労移行支援
仕事ができない
仕事ができなくてクビになることはある??
基本的には、B型事業所では、仕事ができなさすぎてクビになることはありません。
また、ノルマを達成できなかったとしても、もともと約束されていた工賃が減額されることもありません。
先ほどと同じ厚生労働省の通達には、以下のようにも書いてあります。
イ 各障害者の作業量が予約された日に完成されなかった場合にも、工賃の減額、作業員の割当の停止、資格剥奪等の制裁を課さないものであること。
引用元:就労継続支援事業利用者の労働者性に関する留意事項について
ただし、工賃が高い作業が不得意だった場合、工賃の低い作業の担当に変えられることはありますし、出来高制の作業だと作業量に応じて工賃の金額も変わります。
とはいえ、B型事業所の作業は、一般就労の仕事内容より、ずっと簡単なものが多いので心配しすぎなくても大丈夫です。
↓B型事業所の仕事内容
就労継続支援B型の仕事内容!作業は厳しい?在宅訓練も可
コミュニケーション苦手
うまくしゃべれなくてクビになることはある?
大丈夫です。
B型事業所には、コミュニケーションが苦手な人も多くいます。
上手にしゃべれないからといって、強制退所になることはありません。
ただし、「クビになるケース」でも書いたように、他人に暴言を吐いたり、暴力をふるったりするとクビになることはあります。
B型事業所はコミュニケーションが苦手な人に対して、やさしい場合が多いよ。
通うことで、性格が明るくなる人もいるよ。
コミュニケーションの練習の場にもなりそうだね。
サボる/作業しない
作業しない人はさすがにクビになる?
先ほども書いたように、就労継続支援B型では「作業時間や作業量は利用者の自由」です。
なので、基本的には作業をしない人でも、B型事業所を強制退所させることはできません。
しかし、B型事業所は「就労訓練をする場所」です。
体調が悪いなど理由があるならともかく、明らかに作業意欲がなかったり、サボったりすることは望ましくありません。
作業するフリをしてサボる行為は、工賃をだまし取っていることにもなるので、ひどい場合は契約解除になる可能性があります。
明らかに作業意欲がない場合は、他の利用者にとっても迷惑になるので、自主退所をすすめられることも考えられます。
B型事業所だからといって、どんな態度を取ってもいいわけじゃないよ!
就労移行支援
65歳以上
高齢になるとクビになっちゃう?
就労継続支援B型には年齢制限(上限)がありません。
原則65歳以上でも、B型事業所に通い続けることができます。
↓こちらもチェック
就労継続支援B型は65歳以上要件なし!新規OK!何歳まで利用できる?
退所をすすめられたら‥
これまでにも書いたように「強制退所(クビ)」とまではいかなくても「自主退所をすすめられる」ことが、場合によってはあります。
納得いかないのであれば、退所届を書く前に、職員(管理者)と話し合ったり、相談支援専門員に相談したりしてみましょう。
ただ、事業所側に歓迎されていない状態で、通い続けるのもつらいかと思います。
そんな時は、思い切って辞めて、別のB型事業所を見学してみましょう。
全国には約16,000のB型事業所があるから、きっと自分に合った作業所が見つかるよ。
ストレス抱えたまま通うより、新しい環境で再スタートしたほうがいいかもね。
クビになったら‥
万が一、強制的に契約解除となっても、次があります。
先ほども述べたように、全国には非常に多くのB型事業所があります。
同じ(または近くの)市区町村内にも、たくさんのB型事業所があるはずです。
クビはショックかもしれませんが、気を取り直して、いろんな事業所を見学してみましょう。
何度も言うように、通うB型事業所によっても厳しさは違うよ。
評判や口コミをチェックして、自分に合った事業所を見つけよう!
辞めた後でも、選択肢はいろいろあるよね。
次の事業所で、これまでに通っていた事業所を辞めた理由を聞かれたときは、正直に話しましょう。
その際、自身に問題があったなら「しっかり反省している態度」を見せる必要があります。
次は問題を起こさないように気を付けましょう。
反省すべきところは反省しよう!
もし自分に問題があってクビになった場合は反省が必要です。次の事業所でも同じことを繰り返してしまっては、いずれ地域で通えるB型事業所がなくなってしまいます。もちろん他の利用者や職員のことを考えても、同じ過ちは繰り返すべきではありません。障害が原因であっても「障害だから仕方ない」と開き直るのはおすすめしません。「どうしたら問題を防げるか?少しでも軽減できるか?」を考えてみましょう。
まとめ
- 辞めさせられるのは「規約違反をした場合」または「何らかの理由で事業所がサービス提供不可になった場合」
- 休みすぎで強制退所になることは基本的にない
- 仕事ができなくて強制退所になることは基本的にない
- 作業しない人は、ひどい場合は自主的な退所をすすめられる可能性あり
- どの程度でクビになるかは事業所による
はじめにも書いたように、B型事業所ではクビ(強制退所)になることはほぼありません。
「他の人に迷惑を掛けない」という姿勢を心掛けていれば、大丈夫です。
B型事業所は、求められる通所日数や作業レベルが一般企業に比べて、ずっとハードルが低いので、とても通いやすいのが特徴です。
万が一、辞めることになっても、(必要なら反省して)次のB型事業所で再スタートすればいいだけなので、心配しすぎる必要はありません。
通所を考えている人は、気になる事業所を見つけたら、気軽に見学してみましょう。
就労移行支援