就労移行支援 就労継続支援A型 就労継続支援B型

健常者が就労支援を利用するには?障害者手帳なしはダメ?

ヤンネコ

健常者は就労支援を利用できないの?

就労支援サービスは主に障害者が対象だけど、なんらかの症状がある人なら利用できる可能性があるよ。

ガイドさん

就労支援サービスは、障害者を対象としたサービスなので、基本的に健常者は利用できません。

しかし、就労支援は医師の意見書さえあれば、障害者手帳なしでも受けられます。

つまり、これまで健常者として生きてきたけれど

  • 緊張や抑うつ
  • 疲れやすさ
  • コミュニケーションが苦手

などの症状がある人なら、就労支援を受けられる可能性があります(例えば、発達障害のグレーゾーンの人など)。

筆者自身、健常者として長年生きてきましたが「普通の人」に交じって生きるのに限界を感じ、就労支援サービスを利用した一人です。

当サイトの情報は記事執筆時点で収集したものです。厚生労働省等の情報を参考にしていますが内容を保証するものではありません。詳しくは各自治体や事業所等へお尋ねください。

就労支援サービスを利用できる健常者

健常者として生きてきた人でも「生きづらさを感じている人」なら、就労支援を利用できる可能性があります。

医師の意見書があればOK

就労支援サービスを受けるのに必要なのは「障害者手帳」ではなく、「障害福祉サービス受給者証」と呼ばれるものです。

障害福祉サービス受給者証は「医師の意見書」があれば取得可能です(※1)。

※1:自治体によって判断が異なることがあります。身体障害者は原則、障害者手帳が必要です。

医師の意見書とは?

診察を受けた人についての意見を医師が専門家として記載するものです。

今回の場合は「障害福祉サービスである就労支援を受けられるほどの症状がみられるか?」が医師によって意見されます。

病名などの診断名が付いた際に発行される「診断書」とは別物です。

障害者手帳とは違い、障害福祉サービス受給者証は「比較的軽い症状」でも取得できます。

障害福祉サービス受給者証と障害者手帳の違い
障害福祉サービス受給者証障害者手帳
何に必要?就労支援などの障害福祉サービスを受けるのに必要税金の控除、施設の利用料やサービスの割引/減免を受けるのに必要
取得障害か微妙な人でも取得できることがある(※1)一定以上の症状がみられる障害者

※1:利用するサービスによって要件は異なります。

なので、障害や病気とまではいかなくても、なんらかの生きづらさがある人は、一度心療内科等へ行って診察を受けてみるとよいでしょう。

はっきりした診断名がつかなくても、意見書なら書いてくれるかもしれません。

以下の症状を持つ人なら、医師に意見書を書いてもらえる可能性があります。

症状の例

・人と接するとき強い緊張を感じる

・人との会話がうまくいかず自分はズレていると感じる

・何事もおっくうに感じる

・精神的にとても疲れやすい

・職場や学校でいつもうまくいかない

普通学級に通い、普通に卒業した人、または普通に仕事してきた人でも、大人になってから障害が発覚することもあります。

ヤンネコ

「大人の発達障害」とか最近聞くよね。

仮に、障害や病気という診断を受けても、落ち込む必要はありません。

診断されたことで様々なサポートが受けられ、生きやすくなることも多いからです。

ガイドさん

むしろ「生きづらい理由がわかったのでほっとした」という話もよく聞くよ。

以下を見て「自分も当てはまるかも?」と思った人も、一度診察を受けてみましょう。

自分に近い症状があるかも?
症状の例
発達障害
※1
・不注意でミスが多い
・忘れ物が多い
・片付けや整理整頓が苦手
・興味があることは集中しすぎてしまう
・相手の気持ちをうまく想像できない
・あいまいな指示をされるのが苦手
・臨機応変に対応できない
・時間や締め切りに合わせるのが苦手
社交不安障害・強い対人恐怖がある
・まわりの視線が怖い
・緊張で手足や声が震える
HSP・ささいなことも深く考えすぎる
・音や光、においに過敏
・気疲れしやすい
適応障害・気分の落ち込み/意欲低下
・焦燥感や神経過敏、緊張
・起きるのつらい/倦怠感
強迫性障害・やりすぎな行動や考えがやめられない
・何度も同じことを繰り返してしまう
パニック障害・特定の状況下で息苦しくなる、体が震える、死の恐怖を感じる
うつ病・何をしても楽しめない
・ささいなことで怒りやすい
・食欲がない/眠れない
統合失調症・思考や発言が支離滅裂なときがある
・存在しないものが見えたり聞こえたりする
・やる気がなくなり引きこもりたくなる
双極性障害・気分の浮き沈みが激しい
・アイディアがとまらない
・無気力なときもある
PTSD・トラウマになるほどの過去がよみがえる(フラッシュバック)
・ちょっとした刺激に敏感
・自己破壊的な行動がある

※1:大きく注意欠陥多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、学習障害(LD)の3つに分類されます。人によって症状は異なります。アスペルガー症候群は、現在は自閉症スペクトラム障害に含まれます。

発達障害のグレーゾーンや境界知能でも、必要性が認められれば、就労支援を受けられる可能性があります。

  • グレーゾーン

    発達障害の特定がいくつかみられるものの、診断基準をすべて満たしてはおらず、確定的な診断は下せない状態を指します。診断名ではなく一般的な用語です。

  • 境界知能(知的ボーダー)

    IQが71以上85未満の知的障害に近い健常者を指します。障害ではないものの日常生活で様々な困難を抱えることがあります。人口の約14%(国内で約1700万人)いるとされています。

自治体により判断が異なるので、お住いの市区町村役場、障害福祉課へご確認ください。

ガイドさん

境界知能や発達障害のグレーゾーンの人は、気付かぬうちに他の疾患も併発している場合が多いよ。うつ病とかね。

納得のいく診断結果が得られなかった場合や、どうしても意見書が欲しい場合は、別の病院へ行ってセカンドオピニオンを求めるとよいでしょう。

医師の見解もそれぞれなので、病院を変えただけで、診断結果が変わることはよくあります。

医師の意見書をもらうには?

お近くの精神科や心療内科を探して、診察を受けてみましょう。

発達障害のグレーゾーンや、境界知能が疑われる人でも「精神科」や「心療内科」が担当の科になります。

医師に伝えること

・自身の症状

・就労支援を利用するために意見書が必要だということ

「就労移行支援」「就労継続支援A型」「就労継続支援B型」のどれを利用したいのかも伝えましょう。

3つの違いは後で解説します。

ガイドさん

自身の症状がたくさんあったり、対面で話すのが苦手なら、事前に書いた紙を渡すのもいいよ。

病院にもよりますが、意見書は2.000円~4,000円ほどで作成してもらえます(診察代等は別途)。

就労支援サービスの種類

就労支援サービスには以下の3種類があります。

  • 就労移行支援
  • 就労継続支援A型
  • 就労継続支援B型

どれも簡単な訓練が中心ですが「WebデザインやプログラミングができるIT系の施設」「デザイン系の施設」「eスポーツができる施設」など、様々な施設があります。

生活保護または住民税が非課税の世帯は、いずれも無料で利用できます。

利用料金の詳細は、以下をご覧ください。

就労移行支援

就労困難者が週1~5日ほど通い、「コミュニケーション訓練」や「PC訓練」などを受けながら就職を目指せるサービスです。

1日の利用時間は2~6時間ほどです。

  • ビジネスマナー講座
  • 履歴書添削
  • 面接練習
  • 模擬就労

など、就職向けの手厚いサポートが受けられます。

次に紹介する就労継続支援とは違い「就職を目指す人」に特化した支援が受けられます。

ガイドさん

就職後は職場定着支援も受けられるよ。

原則2年の利用期限があります。

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就労移行支援事業所とは?超わかりやすく解説!

就労継続支援A型

就労困難者が週3~5日ほどパートタイマー等として働き、月6~10万円ほどの給料をもらえるサービスです。

施設と雇用契約を結び、1日4~6時間ほど働きます。

  • 部品組み立て
  • 商品の仕分け
  • 弁当作り
  • データ入力

上記はほんの一部です。施設によって多種多様な作業内容があります。

などの軽作業が中心です。

HP制作を行っている施設もあります。

利用期限はありません。

就労継続支援B型

就労困難者が週1~5日、1日1~6時間ほど、作業所に集まって作業を行えるサービスです。

以下のような簡単な作業を行います。

  • 部品加工
  • 衣服のクリーニング
  • パンやクッキーの製造
  • 農作業

上記はほんの一部です。施設によって多種多様な作業内容があります。

雇用契約は結ばないので給料はありませんが、工賃と呼ばれるお駄賃のようなものが月1~2万円ほどもらえます。

ただ、比較的重度の症状を持つ人が多く通う場所なので、この記事を訪れた方が利用することはないかもしれません‥。

気になる施設は見学してみよう!

就労支援を受けられそうなら、近くの施設を探してみましょう。

気になる施設があったら、ぜひ見学することをおすすめします。

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