作業所に行きたくない時ってどうすればいい?
まずは原因を確認して、通所日数を減らしたり、事業所を変えたりするといいよ。
全国の就労継続支援B型事業所(B型作業所)には、30万人以上もの障害者たちが通っています。
「通うのが楽しい!」と思う人もいる一方、「行きたくない」と思う人や、休みがちな人も一部にいるでしょう。
筆者も障害者で、就労支援事業所に通った経験があります。
特に通い始めは「作業所に行きたくない」という気持ちがありました‥(結局、数年通いましたが)。
通所をおっくうに感じる気持ちはわかります‥。
本当は休みたいけど「休んではいけない」「辞めてはいけない」と思っている人もいるでしょう。
しかし、就労継続支援B型の利用者は「労働者」ではないので「行くか休むか?どのくらい作業するか?」は本来、利用者の自由なのです。
ア 利用者の出欠、作業時間、作業量等が利用者の自由であること。
引用元:厚生労働省「就労継続支援事業利用者の労働者性に関する留意事項について」
辞める、辞めないも利用者の自由です。
なので、本来、B型事業所の利用者は「行きたくない日は行かなくていい」ですし、「事業所を変えたければ変えていい」のです。
職員が通所を促すことはあるけどね‥。
気楽に考えてください。
当記事では「作業所に行きたくない人」向けに、対処法など紹介します。
作業所に通ったことのない人へ
生活保護の就労指導、または家族などから「おすすめされたけど行きたくない」という人もいるでしょう。もし見学もせずにそう思っているなら、まずは見学してみてください。ネットで近くのB型事業所のHPを見るだけでも構いません。
対人恐怖がある人や元引きこもりの人もたくさん通っています。通ってみれば楽しいと思えるかもしれません。B型がきっかけで社会復帰する人もたくさんいます。よく知らずに「行きたくない」と思うのはとてももったいないです。
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作業所に行きたくない原因は?
知恵袋とかでも「作業所に行きたくない/あまり行ってない」って人たまに見るよね。
「なんとなく行きたくない」という人もいるでしょうが、まずは「なぜ行きたくないのか?」考えてみましょう。
理由によって、対処法も変わっきます。
緊張で疲れる/しんどい
特に精神障害者(うつ病、統合失調症等)や発達障害者の場合、「まわりに人がいるだけでしんどい」という人も少なくないでしょう。
人見知りあるある
・「大人数>少人数>1人」の順に疲れる
・会話をがんばろうとすると疲れる
・しゃべらなくても疲れる
特に何もしなくても、つらくなってしまうのは、主に「緊張」が原因です。
緊張を感じる場に行きたくないのは、当たり前といえば当たり前です。
人生には緊張を感じてでも、がんばらなければならないときもありますが、「甘え」などと自分を責めすぎないようにもしましょう。
ちなみにB型事業所には在宅ワークできるところもあるよ。
興味のある人は、在宅支援している事業所も探してみよう。
人間関係に悩みがある
職員がクズ!態度が冷たすぎる!
やばい利用者につきまとわれてる。怖いし気持ち悪い‥。
「嫌いな人・苦手な人がいる」など、人間関係に悩みやトラブルがあれば、ストレスで通いたくなくなるでしょう。
人間関係の悩みの例
・話の合う人がいない
・嫌いor苦手な職員がいる
・嫌いor苦手な利用者がいる
例えば「パワハラがひどい職員がいる」「セクハラや嫌がらせする人がいる」「無視やいじめがある」などです。
利用者を子ども扱いする職員もたまにいるよね‥。
他の利用者と「趣味」「年齢層」などの違いで話が合わず、「あまり行きたくない」という人もいるでしょう。
みんなはゲームやアニメの話ばかりだけど、話が合わない‥。
若い子(または年配者)ばかりで、いづらい‥。
何度も通う場所なので「どんな人がいるか」で、「行きたくなるか」「休みたくなるか」は大きく変わってきます。
逆に「他の人と話すのが楽しみ!」という理由で、B型事業所に通っている人もいるくらいです。
就労移行支援
作業がつまらない/きつい
多くのB型事業所では、比較的簡単な作業が行われています。
しかし、「作業が簡単すぎて行く意味を感じない」または「作業がきつい」など、現状に不満を持っている人もいるでしょう。
つまらないと感じやすい人の特徴
・一般就労の経験がある
・作業能力が高い
B型事業所には「過去に一般就労で10年以上働いていた」という人もいます。
しかし、就労経験がある人は、一般企業での仕事に比べると「やりがいない」と感じやすいでしょう。
「作業が簡単」はB型事業所の良い点でもありますが、人によってはデメリットになるというわけです。
また、就労経験なしでも、元々能力の高い人は「簡単な作業」を苦痛に感じることもあるでしょう。
「就労経験のある人はB型事業所がおすすめじゃない」という意味ではないよ。
訓練のレベルは事業所によっても違うし、就労経験ある人でも、やりがいを持って楽しく通っている人はいるしね。
人間関係と同じで「作業内容」や「作業レベル」も事業所によって全然違います。
「つまらない」と感じたら、よりやりがいのありそうな事業所、「仕事ができない」と感じたら、より簡単な作業をする事業所を探してみましょう。
「いつも同じ作業」ではなく「頻繁に作業内容が変わる」事業所もありますし、なかには一般企業に近いレベルの作業を求める事業所もあります。
「つまらない」と感じた時も、B型事業所の変更を一度検討してみるとよいでしょう。
↓B型事業所の作業内容
就労継続支援B型の仕事内容!作業は厳しい?在宅訓練も可
工賃が安すぎる
全国の就労継続支援B型事業所(B型作業所)の平均工賃は月額17,031円、時給換算で243円です。
上記は「平均」なので、もっと低い工賃の方もいるでしょう。
B型事業所は「お金を稼ぎに行く場所」ではありませんが、それでも工賃が低いと、行く意味がないようにも感じるかもしれません。
ちなみに全国には月額10万円超の工賃を支払うB型事業所もあります。
工賃の高さも事業所によって全然違います。
月額10万円はかなりめずらしいですが、月額3万~5万円くらいのB型事業所なら各地域にチラホラあるので探してみるとよいでしょう。
↓工賃高いB型事業所の例など
B型事業所の平均工賃と手取り|時給243円!最高額10万円/月超!?
行きたくない時の対処
B型事業所に行きたくない時や、休みたい場合の対処法を紹介します。
休みの連絡の入れ方
はじめにも述べた通り、本来は「行くor行かない」は利用者の自由です。
休みたい気持ちがどうしても強いなら、休むのもありです。
休む場合は、一応事業所に連絡を入れましょう(できれば利用開始時間の前)。
連絡手段の例
・電話
・メール
・LINE
連絡方法は事業所から指定があれば、それに従ってください。
「今日は休みます」と伝えればOKです。
休む理由を聞かれたら「体調が悪い」など、簡単な回答でいいので答えておきましょう。
作業所でも無断欠勤(バックレ)はできればやめよう!
就労移行支援
通所日数や時間を減らす
1日だけ休んでも、結局「行きたくない」という気持ちが消えないことも多いでしょう。
そんな時は、利用日数や時間を減らすのもありです。
通所が続かないよりは、少ない時間でも利用を続けたほうがいいかもしれません。
日数や時間を減らす例
・週5日→週3日
・1日4時間→1日2時間
日数や時間を減らせば、負担が軽くなって、通所が少しは楽になるでしょう。
辞めたいなら辞めてもいい
「行きたくない」という気持ちが長い間続いているのであれば、その事業所はあなたに合っていないのかもしれません。
これまでに説明した通り、事業所に行きたくなくなる理由には「人間関係」「作業内容」「工賃」など「事業所を変えなければ、改善が難しいもの」が多くあります。
そのため、事業所に行きたくないときは「事業所の変更」もおすすめです。
すぐに辞めるつもりはなくても、近くの事業所を見学してみるだけでもよいでしょう。
通える範囲の事業所を複数見学して、比較してみるのがおすすめだよ。
「こっちのほうが楽しく通えそう!」と思える事業所に出会えるかもしれません。
B型事業所は「利用登録」だけなので、辞め方もシンプルです。
辞めたい時は、職員に「辞めるので退所手続きをお願いします」と伝えましょう。
退所届への記入が、必要な場合もあります。
退所するのに「職員や管理者の許可」は必要ありません。
辞める辞めないは利用者の自由です。
引きとめられても「辞める」という強い意思を示したり、家族や相談員に協力してもらったりして退所手続きを進めてもらいましょう。
職員に相談する際の注意点
職員に以下を相談する際には、1つ注意点があります。
- 辞めたいという相談
- 通いたくないという悩みの相談
- 利用日数/時間を減らしたいという要望
注意すべきなのは「職員が100%利用者のために相談に乗ってくれるとは限らないので、あくまで職員の意見は参考の1つとすべき」という点です。
利用者に親身になってくれる職員も当然いますが、一部の職員は事業所の都合で意見を言うこともあります。
特に「利用日数を減らしたい」「退所したい(辞めたい)」という相談をする場合、否定的な反応をされることも、少なくないかもしれません。
辞めたいときに、辞めさせてくれないってこと?おかしくない?
何かと理由を付けて、引きとめられるケースは、それなりにあるみたいだよ。
実は障害福祉サービスには「事業所の運営費にあてるため給付金(※1)が行政から支給される」というしくみがあります。
「休みが多くなったり、利用者が減ったりすると給付金が減る」というカラクリがあるため、職員としては「できるだけ休んでほしくない/辞めてほしくない」わけです。
闇じゃん、やばいね‥。
もちろん、本当に利用者のためを想って「休まないほうがいい」「辞めないほうがいい」と言うケースもあります。
例えば「就職を目標にしている」とか「辞めると引きこもりに戻るかもしれないから心配している」とかのケースだよ‥。
ただ、一部の職員には「事業所の都合」で意見を言う人もいるので「職員の意見に必ずしも従わなくていい」ことは頭の片隅に入れておきましょう。
繰り返しますが、B型事業所では「休む」のも「辞める」のも、本来は利用者の自由であるため、許可は必要ないのです。
就労移行支援
他の就労支援事業所を探そう!
事業所が「合わない」と感じたら、辞めてもOKです。
今のB型事業所を辞めた後でも、以下のように選択肢はたくさんあります。
他のB型事業所
B型事業所に通っている人なら、やはり一番おすすめは「他のB型事業所」です。
全国には16,000以上ものB型事業所があるので、あなたが通える範囲にも、きっと他のB型事業所があるはずです。
次は事業所選びに失敗しないよう口コミ・評判をチェックして「職員・利用者」「作業内容やレベル」「工賃」など確認しましょう。
通所中でも、他のB型事業所の見学は可能です。
今いる事業所に「他の事業所を見学すること」や「辞めることを検討していること」は特に言う必要ありません。
就労移行支援事業所
就労移行支援事業所は「2年以内に就職したい人」に向いています。
PC訓練・ビジネスマナー講習など、就職特化の訓練が受けられます。
B型事業所と違い、原則2年の利用期間が決まっているため「就職意欲の高い人」におすすめです。
逆に言えば「いつかは就職したいけど2年以上かかりそう‥」という人には、おすすめできません。
就労移行支援の訓練内容の例
・面接練習/履歴書添削
・PC訓練
・コミュニケーション訓練
・ビジネスマナー講習
週1日から通い始められる事業所もありますが、最終的には週3~5日など「就職先で必要な勤務日数」と同等の通所が求められます。
「早めに就職したい」という強い希望を持つ方は検討してみてください。
就労移行支援
就労継続支援A型事業所
就労継続支援A型事業所は「B型では物足りないと感じた人」に向いています。
もちろんB型も事業所ごとに訓練レベルには差がありますが、A型事業所はB型事業所より全体的にレベルが高く厳しいです。
雇用契約を結ぶので、最低賃金が保障されたアルバイト並み(月6万~10万円)の給料がもらえます。
作業内容自体は、B型と同じく軽作業が多いですが、Web制作などクリエイティブな仕事ができる事業所も一部にあります。
ただし「基本的に週5日の通所」が求められ、B型のように「休みたいときに休んでいい」わけではありません。
仕事だから、それなりにスピードや質も求められるよ。
「障害者として配慮してもらえる」ので、普通のアルバイトよりは働きやすいです。
A型事業所に向いている人
・週5日安定して働けそうな人
・B型事業所では物足りない人
↓A型事業所の体験談
就労継続支援A型とは? 7年通った感想や体験談
まとめ
- 行きたくない原因は「人間関係」「作業」「工賃」などにある
- B型事業所は本来「休みたいときに休む」「辞めたいときに辞める」はOK
- 事業所を変えるのもあり、一番おすすめは「他のB型事業所」
- 「2年以内に就職したい」なら、就労移行支援もおすすめ
- 「B型より少し厳しい環境で働きたい」なら、就労継続支援A型もおすすめ
今いるB型事業所がダメでも、他のB型事業所もダメとは限りません。
探してみれば、あなたに合った事業所がきっと見つかるはずです。
近くにどんな事業所があるか探し、評判や口コミをチェックしてから、気軽に見学してみましょう!
就労移行支援