就労継続支援B型

工賃3,000円以下のB型事業所はやばい!計算方法に注意

ヤンネコ

工賃3,000円以下のB型事業所はやばいの?

平均工賃が月額3,000円以下ならやばいよ。

ガイドさん

就労継続支援B型事業所の平均工賃は月額16,507円です(厚生労働省「令和3年度工賃(賃金)の実績について」より)。

実態としては事業所間での工賃格差が大きく、平均工賃が月額5,000円以下のところもあれば、月額5万円以上のところもあります。

平均工賃には下限が決められており、月額3,000円を下回るB型事業所は指定要件を満たせません。

障害者総合支援法に基づく省令では「就労継続支援B型は平均工賃が月額3,000円を下回るものとしてはならない」と定められています。

2 指定障害者支援施設等は、就労継続支援B型の提供に当たっては、前項の規定により利用者それぞれに対し支払われる一月当たりの工賃の平均額(第四項において「工賃の平均額」という。)を、三千円を下回るものとしてはならない。

引用元:e-GOV法令検索(工賃の支払等|第二十九条)

厚生労働省の資料では「平均工賃が工賃控除程度の水準(月額3,000円程度)を上回ることを事業者指定の要件とする」と説明されています。平均工賃が月額3,000円程度以下なら要注意です。

平均工賃が月額3,000円を下回るB型事業所は指導対象となります。

ただし、あくまで「平均」の月額工賃なので、事業所内の平均さえ月額3,000円を上回っていれば、一部の利用者の工賃が月額3,000円未満でも問題ありません。

休みが多く、工賃が少ない利用者が一部にいても、指定要件としては気にする必要ありません。

また「年間平均」を指していると考えられるため、前年度の年間平均工賃が月額3,000円を上回っていれば、平均工賃が月額3,000円を下回る月が一部あっても問題ありません。

平均工賃月額の計算方法【改定後】

年間工賃支払総額 ÷(年間延べ利用者数 ÷ 年間開所日数)÷ 12 ヶ月

全て前年度の数値。()内は「開所日1日あたりの平均利用者数」を表している。

改定前の除外要件はなくなりました。

ちなみに、令和6年度の障害福祉サービス等報酬改定から、就労継続支援B型の平均工賃の計算方法が変わったので、上記の通り「利用者の休んだ日数」は平均工賃に影響しなくなりました(※1)。

つまり、これまでの「利用日数の少ない利用者を受け入れると平均工賃が下がってしまう」という問題がようやく解消されたのです。

※1:「利用者の就労や生産活動等への参加等をもって一律に評価する報酬体系」の場合は、短時間利用減算が新設されたので、利用時間が4時間未満の利用者が半分以上いると報酬は下がるようになりました。

その他、就労継続支援B型の経営者向けの以下記事も、よかったらご覧ください。

-就労継続支援B型